2013年04月11日

社員追い出し、リストラ部屋への対抗策として、キャリアダウンの勧め

先日、ある人材開発支援会社が、企業社員のキャリアカウンセリング事業を立ち上げたいということで、ベテランのカウンセラーを募集していた。興味があったので、その説明会に参加してみた。説明会場に入ると、参加者はほとんど年配の方々で、いままでやってきたキャリアカウンセリングの現場と比べて、暗い雰囲気が漂っていた。「社員再生計画(仮称)」と書かれた説明資料が机の上に置かれていた。嫌な予感はしたが、一通り説明を聞くことにした。専門用語で言えば、PIP (Performance Improvement Plan)のことである。話題の「人材強化センター」、「キャリアデザイン室」などリストラ部屋に移動させられた社員へのプログラムも、これだと思われる。

 クライエントとなるほとんどの大手企業では、社員の約1%の輝きを失ってしまった社員が存在するとのこと。現在、社会で話題の電気メーカーでは、各々数百人規模になるらしい。地頭力の計算で試算しただけでも、日本だけで数百億円のビジネスチャンスとなるだろう。対象者は、40代、50代社員がほとんどのようだ。プログラムは、クライエント企業の人事担当、対象社員、上司、キャリアカウンセラー(個人)、人材開発支援会社ファシリテーターをいくつかのパターンで組み合わせて、面談や報告会を数回繰り返すものであった。プログラムの目的は、あくまでも、輝きを失った対象社員に自信をもたせて、自主的に転職してもらうことである。そして、転職の意思が固まると、転職支援サービスが受けられるものであった。ただ、うつなどの患者は、対象外であった。おそらく、産業医の担当であろう。

 安倍政権の産業競争力会議では、解雇を原則自由にする法改正を議論している。いままで、正社員を解雇する時、人員整理の必要性、解雇回避努力義務の遂行、被解雇者選定の合理性、手続きの妥当性の解雇4要件を満たさないといけなかった。。解雇規制緩和の理由は、労働市場を流動化して成長産業へ人が移動することで経済が成長し、労働市場が拡大することらしい。ドイツの事例では、短期的に失業者が500万人を超えたが、長期的には、雇用の流動性が高まり、逆に労働市場が拡大して失業者が減少したことを根拠にあげている。その法律が施行されるまでは、社内の担当者ではなく、社外のキャリアコンサルティング会社や人材紹介会社、産業医などが退職勧奨を行う立場になる、外部の人ならば、労働法上、退職勧奨にならないのだと言われている。

 「カウンセラーに話したことが、人事部に筒抜けになっているのではないか。」追い出し部屋のような事例が多くなるにつれて、企業でのキャリアカウンセリングが、相談を希望する社員の疑心暗鬼を深めることになる。昨今では、40代、50代のキャリアを積み上げた人たちでさえ、転職でキャリアアップすることは、至難の技である。輝きを失ってしまった社員を再生することは、さらに難作業になる。その打開策の一つとして取り上げたい方法は、キャリアダウンである。少しの努力で達成可能な、人材ニーズのある業種への職種転換である。例えば、介護、環境保全、NPO活動分野などが狙い目となる。プライドを捨て、肩肘張らずに、健康第一が幸福の近道となるのではないだろうか。


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posted by proengineer at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする