仮説に反して、研究チームが得た結果は、上記の“脳タイプ判別”に反するものだった。「脳の機能が左右で分かれているのは紛れもない事実。言語はたいてい左脳で処理され、注意は右脳で処理されることが多い。だが脳のネットワークにおいて、どちらかの半球がより多く使用されるということはない」と報告している。7,266におよぶ関心領域を綿密に調査したあとでも、個人の右脳または左脳ネットワークに、結合量や使用量の偏りはみられなかったそうだ。また、片半球の機能的結合は、子どもよりも大人の方がわずかに多いという結果になったが、これまでの研究に反し、男女の違いはみられなかった。
人間の性格は確かに脳で発生するが、それを右脳・左脳の機能に関連づけてシンプルに判断するには複雑すぎるということのようだ。もしかすると性格というのは、脳のシグナルの強さや片半球の結合状態では決まらない可能性もある。皆さんも知っていることば、論理的な人がクリエイティヴになれることもあるし、その逆もある。人は左右偏りなく、脳を使っているのである。
実務では、右脳と左脳を総動員させて、収束(結合とかまとめること)させたり、発散(新しいアイデアを発想すること)させたりして解決策を創出することが求められる。そこで、右脳と左脳を交互にうまく使いこなして、スピーディに発想する方法を武装することである。TRIZが正にその技法なのである。例えば、難しいことは考えずに、40の発明原理をヒントに課題や問題点の対応策を発想してみよう。これだけでも、問題点、課題解決だけでなく、多くの特許出願も夢ではない。
【 40の発明原理はどう活用するのか?コンピテンシーをどう磨くか?:ぷろえんじにあHP】
http://www.proengineer-institute.com/