2014年04月02日

STAP論文の捏造・改竄判定は、理研の責任転嫁そのもの

 4月1日のエイプリルフールに、STAP論文最終調査報告記者会見が行われた。理化学研究所は、筆頭筆者の小保方さんに「研究不正行為があった」と発表した。共著者については不正はなかったとした。ただ、チェック機能が働かず「責任は重大」と付け加えた。遺伝子解析の画像の結果を切り張りした加工が改竄、博士論文画像を掲載したことが捏造、背景部分に他の研究者の論文を引用したことは不正とは言えないとした。それに対して、小保方さんは反論している。理研の規程で「悪意のない間違い」は「研究不正」の対象外となるはずである。そもそも、改竄するメリットは何もなく、改竄の意図を持って、写真を掲載する必要は全くない。見やすい写真を示したいという考えからやってしまった。論文に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もない。画像取り違えについては、自らミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告し、平成26年3月9日訂正論文を提出している。理研の発表には、たくさんの根本的な矛盾がある。@動機を確認しないで、悪意があったとしたこと。A論文に不正があればSTAP細胞の存在も否定されてよいはずであること。BSTAP細胞研究テーマの発案者M,P,Vacanti氏、C,A,Vacanti氏からのヒアリングをしていないこと。CSTAP細胞の存在を信じている研究者が、小保方さん、笹井氏、丹羽氏、Vacanti氏など多数存在していること。

では、具体的論文執筆者とその役割分担はどうなっていたのか。下記の論文から抜粋したものを見ていただければよく分かる。小保方さんと笹井氏が主要執筆者であり、若山氏、丹羽氏が実験を行い、小島氏、大和氏、M,P,Vacanti氏、C,A,Vacanti氏が支援したことになっている。小保方さんの研究管理のやりかたが杜撰であったことは、事実であるが、共同執筆者にも論文チェックの責任があるはずである。今回、共著者の中には、他人ごとのように被害者的コメントしている者さえ存在する。増して、笹井氏は主要執筆者であり、小保方さんの上長の立場であることから責任重大である。理研のチェック体制やマネジメントの責任は、当然、センター長と理事長に及ぶ。理研は、個人商店の集まりのような集団だとも言われるが、現実には多額の税金を使っている大きな組織である。指導される側の研究者である小保方さんに責任転嫁すべきではない。今回の件は、一般的なリスクマネジメントを実施していれば、未然に防げた問題である。例えば、共著者の査読、上長の査読、論文を外部発表するときのチェックリスト(もしかすると存在していなかった可能性もある)など。
 Authors(執筆者)
Haruko Obokata,Teruhiko Wakayama, Yoshiki Sasai, Koji Kojima, Martin P. Vacanti, Hitoshi Niwa, Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti
Contributions(役割分担)
H.O. and Y.S. wrote the manuscript. H.O., T.W. and Y.S. performed experiments, and K.K. assisted with H.O.’s transplantation experiments. H.O., T.W., Y.S., H.N. and C.A.V. designed the project. M.P.V. and M.Y. helped with the design and evaluation of the project.

 ちなみに、筆者が勤務していた企業の社外発表時のチェック体制を参考に例示してみる。共著者+直属上司+所属長+知財部門の4重となっている。もちろん、何か問題があれば、若い研究者本人ではなく、上長の責任である。社外発表許可申請書チェックリストで確認される項目は、次のようなことである。研究者本人が、かなりセルフチェックできた。
@テーマ/発表内容は社外に発表し、批判に堪え得るレベルである。
A社外共同研究先/協力関係先との調整の後、合意を得ている。
B発表内容についての工業所有権の出願は終了している。
C他者のデータ/図表他の引用は適切に行われている(出典の明示、大量の引用の場合は著作者/出版社の了解の取得)。


【 40の発明原理はどう活用するのか?コンピテンシーをどう磨くか?:ぷろえんじにあ HP】
 http://www.proengineer-institute.com/
【関連する記事】
posted by proengineer at 17:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/393564940
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック