2007年05月11日

ジェットコースター事故は真の解決策を忘れていませんか

 先日、エキスポランドでジェットコースターの車軸の破損による死亡事故が発生しました。この事故で、問題にされているのが、約15年間目視検査だけで破壊検査をやっていないために金属疲労を見つけられなかったことです。それを受けて急遽、遊園地の遊具の点検を全国で実施したとのニュースが印象的でした。このような事故の光景は、何回も何回も見てきたような気がします。六本木の新しいビルの回転ドアの事故、シンドラー製のエレベータの事故など例をあげ出したらきりがないくらいです。

 通常、事故が起こると、その原因は何かを問題分析されます。その原因が特定されると、その原因に対する対応策を暫定対策と恒久対策に分けてその事故の担当者が実施しているようです。特に、今回の場合には、遊具のメンテナンスを直ちに実行し、必要に応じて部品交換を実施するようです。せいぜい、マニュアルの整備と他の遊園地で実施されているような車軸を8年間で交換するレベルで済ませてしまうのではないでしょうか。他の遊園地でもそこにしか安全対策の視点は向かわないのではないでしょうか。
 
 ところで、ガス湯沸かし器やガスファンヒーターでCO中毒で死亡事故を発生させたり、数社のシュレッダーメーカーで指切断事故を発生させたのはつい先日の出来事でした。本来は設計段階で予防保全を実施するのがよいのですが、ある程度の事故の可能性を予測したリスク分析を実施して、その対応まで踏み込む必要性があることです。これは、設計や設備保全などのものづくり教育の基本的問題でもあると考えられます。

 具体的には、設計の基本として、航空機や列車などに組み入れられています「フェールセーフ」「フールプルーフ」という安全設計の手法があります。ここで、フェールセーフとは、部品やシステムなどの故障が安全側に制御すること、つまり、一部の機能が損なわれても大事故まで至らない設計法で、飛行機で言えば、片方のエンジンがトラブルで動かなくてももういっぽうのエンジンのみで飛べるという考え方です。フールプルーフとは、人間が誤って不適切な操作を行なっても危険を生じないこと、つまり、どんなことが発生しようが絶対に悪い方向にならない設計法で通称バカよけと呼んでいます。私は、フールプルーフ設計で何度も指切断の事故から助けられたかわかりません。例えば、プレス機の設計で、プレスの上端と下端に人の指が入るくらいの隙間を意識的に空けておき、事故を未然に防いでいました。今回のジェットコースターでも、車軸がもし破損したらどうなるかを予測して、外柵などにはさまれないようなフールプルーフ設計も実施していただきたい。また、大学の工学部などの教育機関でも、人ごとと思わず、安全管理やリスク対策のカリキュラムの見直しをお願いしたい。

<スピード発想術書籍URL>
 http://gihyo.jp/book/2010/978-4-7741-4106-0
<ぷろえんじにあHP>
 http://www.proengineer-institute.com/

40の発明原理の使い方:
 方法 A: 根本原因や真の目的を熟考後、オズボーンのチェックリストと同様に、発明原理の No1〜No40 を順番にスキャンしてそこからヒントを得てアイデアを発想する。

 方法 B: 矛盾マトリクスから「改善したいパラメータ」と「悪化するパラメータ」の交点の発明原理をヒントにアイデアを発想する。(適用事例を参照

 但し「図解これで使えるTRIZ/USIT」から出版社の許可を得て転載しています。


40の発明原理No14曲面原理(表をクリックで拡大)
14.gif

40の発明原理リスト(表をクリックで拡大)
n.gif


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