2007年07月09日

地方国立大学の存在価値

 私は、昨年から地方の国立大学の工学部で、非常勤講師として講座を担当しております。この機会に、地方国立大学の存在価値について考えてみました。そこの大学には、地元出身の学生が多いかと思っていましたが、実際は周辺の地域からの学生が多いようでした。学生にヒアリングしてみると、地元出身者は、東京や大阪の大学に進学したいと思っている人が多いのだそうです。

 特に、工学部の場合には、地域の中小企業の技術者の再教育や技術開発の活性化の役割があります。企業の技術者を社会人学生として受け入れて、未熟な部分を再教育したり、地元企業の生き残りのための新技術の研究開発を共同で実施して、研究開発費用の負担軽減を図るわけです。これは、立派な社会貢献になるのだろうと思っています。ただ、この役割は、中小企業基盤整備機構の産業技術総合研究所、中小企業大学校、産業技術センターなどの公設機関でも代替可能かもしれません。

 ところで、文部科学省が4つの地方大学の事例研究をシンクタンクに依頼して調査した結果があります。それによると、1つの大学当り、400〜700億円の経済波及効果があるといいます。これは無視できない効果です。もし、これがなくなれば、地方から消費や雇用が失われ、疲弊してしまう地域が続出するかもしれません。でも、これを理由にいつまでも対策を先延ばしにすれば子孫にツケを回すことになるのだろうと思います。

 地方国立大学の存在価値を上げるためには、どうしたらよいのでしょうか。やはり、マーケティング的な考え方を導入して解決策を見つけることが近道ではないでしょうか。それは、基本的には、マーケティングドメインという考え方で、ターゲット(対象は誰か)、ニーズ(何が望まれているのか)、独自性(差別化能力)の3軸で考えることです。この原理原則を判断基準にして考えてみませんか。ちなみに、私が地方国立大学で試行している講座は、他大学でほとんどやっていないものづくりの開発プロセスのあるべき姿を実践して頭と体で学習してもらうことです。これがうまくまわれば、地域企業へも移植できるのだと確信しています。


メインリンク:
<ぷろえんじにあHP>
 http://www.proengineer-institute.com/
<TRIZとともに13年 プロエンジニア>
 http://www.ne.jp/asahi/proengineer/skasuya/


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