2007年07月20日

強度不足エレベータとリスクマネジメント

 フジテックが2002年9月から07年6月にかけて製造したエレベーター560基で、人が乗るかごやレールを建物の構造部に留める部分の鋼材の強度が建築基準法で定める基準を下回っていたと発表しました。本来の計画よりも低い強度の鋼材が使われていたのは、マンションや商業ビルのほか、JR東日本やJR西日本の駅舎などのエレベーターやエスカレーターだという。強度の弱い鋼材を意図的に混ぜて販売、書類も偽っていたという。

 具体的には、本来使用することを予定していた鋼材(SS400材)よりも強度の低い鋼材(SPHC材)が使用されていたということです。フジテックによると、通常の運行では問題は生じないが、大地震時には部材が変形し、利用者が閉じ込められる恐れがあると説明しています。

 建築基準法に基づくエレベーターの強度計算においては、一定の安全率(通常の運行時の荷重に対して3倍の安全率等)を見込んでいるようです。使用されていた鋼材の強度は2倍まで違わないでしょうから、この安全率通りの設計が行われていれば、やや安心のようです。フジテックのように具体的に公表してくれれば、関係者以外の技術者で、少し設計経験があればおおよそのの判断ができます。

 ここで、もっと問題なのは、他社のエレベーター及びエスカレーターで、同様に本来使用することを予定していた鋼材よりも強度の低い鋼材が使用されている事例がないかということです。例えば、鋼材ではないが、シンドラー製のエレベーターのようにソフトウェアの不具合は、改善したといっても、ソフトウェアのプログラムを公表しているわけでもないので判断が難しい。やはり、安全のリスクマネジメントとして、第3者の技術者に判断できるレベルのデータを公表していただきたし。


メインリンク:
<ぷろえんじにあHP>
 http://www.proengineer-institute.com/
<TRIZとともに13年 プロエンジニア>
 http://www.ne.jp/asahi/proengineer/skasuya/


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