2008年04月03日

給料さえ高ければ何でもする会社でいいのか

 新年度がスタートした4月1日、多くの企業で入社式が行われました。景気の先行きに懸念が強まる中、顧客のニーズに応えていこうと各社トップから「原点回帰」を打ち出す訓示が相次いだようです。中でも、三井物産の槍田松瑩社長は「利益があがればどんな仕事でもいいのか。給料さえ高ければ何でもする会社でいいのか。イエスと答えた方には入社を考え直すことをお勧めする」と迫ったそうです。

 思い起こせば私も35年前、三井物産の槍田社長が言われたことと同様なことを聴きました。ソニー本社講堂での盛田昭夫元会長の祝辞でありました。いまでも頭の片隅に鮮明に残っています。歯に衣きせぬリーダーの言葉は、新入社員の心の琴線を刺激したものでした。「本日入社されたみなさんおめでとうございます。みなさんの中で,この会社が自分に合っていないと思った方は、すぐ辞めていただきたい。それがみなさんと会社の両者にとって幸せだと考えるからです。“試傭期間”の意味はそういう意味です。」

 グローバル化の急激な進展に伴い、中国、ベトナム、インドなどへのマーケットの拡大に合わせて、現地人材の確保に奔走しているようです。例えば、中国の精華大学で先端研究を行っている教授の研究室の学生を確保しようと、欧米の企業と人材獲得競争をしています。日本の有名企業が教授の研究室に寄付講座を設けたりしているようです。日本企業の責任者が有能な学生を抱える教授に、なぜ日本企業に入社してくれないのかを尋ねたそうです。その理由は、マイクロソフトやグーグルは、日本企業の数倍の年収をインセンティブとしていたということのようでした。

 グローバル化ということは、価値観の多様性を認めるということであり、年収が高いということだけでは解決できない問題だと思います。世界を知り尽くした、三井物産の槍田松瑩社長やソニーの盛田昭夫元会長の言葉が解決の方向性を示しているのではないでしょうか。企業の存在意義(ドメイン)や個人の価値観とマッチングして初めて、高い成果を生まれるはずです。目先の高い給料だけでは、一部のテーマを終了した時点でモチベーションを失います。その後は、転職の繰り返しになると思われます。人材の数合わせだけでは企業は継続していかない。


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posted by proengineer at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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