2017年11月02日

単焦点レンズの白内障手術で20代の視力に回復、遠近とも文庫本も読める

 先日、海老名総合病院にて、日帰りで左目のみ白内障の手術を受けました。単焦点レンズを選択し、手術しない側の眼の視力が1.2であったことから、焦点を遠方に合わせました。手術後の視力は1.2となり、手術翌日から良く見るようになっていました。良く見えるのは遠方だけかと思っていたところ、9ポイントレベルの文庫本まで老眼鏡なしでくっきり見えています。7ポイントの文字も難なく読めます。1週間後、主治医に確認しました。「もしかして、多焦点レンズを入れてくれたのですか?」と。主治医曰く「単焦点レンズを挿入しました。見え方は20代の状況に戻っています。」さらに、質問を続けました。「インターネット上の口コミでは、単焦レンズで遠くも近くも両方良く見える事例はみつかりませんでしたが?」それに対する主治医の回答はこうでした。「ネット上の情報は間違ったものが多いようです。遠近ともに良く見えるのは、患者さんが70歳前で眼の機能が弱っていないからだと思います。」

 白内障の手術は、準備に約2時間、手術に約5分の内容でした。特徴的だったのは、3回以上手術する側の眼の確認を確認されたことと手術側の手術着の肩にガムテープを貼ったことでした。これはフールプルーフの考え方に近いようです。そして、手術の手順は次のとおり。@手術2週間前に精密検査と血液検査を実施。A手術当日に感染症予防の点眼を繰り返し繰り返し約2時間かけて実施。B手術数分前に麻酔の点眼薬を投与。C超音波乳化吸引を数分間実施。D単焦点レンズの挿入。E目薬を点眼。手術後は、感染症予防のため、眼帯ではなく花粉症用のゴーグルを1週間24時間着用しました。両目が見えるため、日常生活や仕事には支障ありませんでした。

 海老名総合病院は、手術においては特に白内障手術に力を入れており、難治症例も数多く手がけています(約1400件/年)。北里大学方式により、安全で質の高い手術を提供しています。点眼のみの麻酔による耳側角膜切開の超音波乳化吸引術が基本です。切開幅は非常に小さく、さらにインジェクターを用いた眼内レンズ挿入により安全で確実な手技を行っています。

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2016年11月14日

Googleの翻訳エンジンの精度が凄い!一般的技術論文で正答率94%!

 筆者は、一般的な技術論文の一部と翻訳用に執筆した技術論文の一部をGoogleの翻訳エンジンで英文に自動翻訳させて、さらにその英文を日本語に再翻訳させ、翻訳エンジンの精度を検証した。その結果、一般的な技術論文の翻訳正答率が約94%(正しい文字数/文字総数)となった。さらに、翻訳用に執筆した技術論文を自動翻訳させてみると、なんと翻訳正答率が約99%となった。「ですます」「である」の変換ぐらいの誤差となっていた。下記に検証に使った技術論文サンプルを添付したので確認されたい。つまり、主語+動詞さえ意識した正しい日本語で論文を執筆すれば、そのまま、海外の人に意味が通じるということである。

 米Googleは9月27日、Google翻訳の新しい翻訳システム「Google Neural Machine Translation(GNMT)」を発表した。まずは機械翻訳が難しいことで悪名高い中国語から英語への翻訳で採用した。発表によれば、ニューラルネットワークという人間の脳を模した学習方法で、コンピューターを鍛えるやり方を翻訳エンジンに採用したことで、劇的に翻訳精度が高まったようだ。このニューラルネットワークは、抽象的なことの理解が得意である。

(1)翻訳することを意識して書いた論文事例
 技術の複雑化、デジタル化、地球環境対応等により、機械設計者の役割は高度化しつつある。時々、機械設計者たちは、機械式アクチュエ−タの本来の強みを忘れて、一部の機能優先の「部分最適」な判断をしてしまう。その強みとは、シンプル性、信頼性、安全性、メンテナンス性、トラブルの可視化等である。本稿では、ボールねじ及び遊星ローラーねじアクチュエ−タに焦点を当て、多様な視点から分析していく。設計者は、「全体最適」の視点で、設計のダイナミズム性を感じ取って欲しい。なお、全体最適とは、顧客価値の最大化のことであり、設計の本質を追求することである。
<翻訳することを意識して書いた論文の自動翻訳事例>
Due to complication of technology, digitization, global environment response, etc., the role of machine designers is becoming more sophisticated. Sometimes machine designers forget the original strengths of mechanical actuators and make partial "optimal" decisions with some function preferences. Their strengths are simplicity, reliability, safety, maintainability, visualization of problems, and so on. In this paper, we focus on ball screws and planetary roller screw actuators and analyze from various perspectives. Designers want you to be aware of the dynamism of the design from the perspective of "overall optimization". Overall optimum is to maximize customer value and to pursue the essence of design.
<日本語への自動翻訳事例= 正答率約99%>
 技術、デジタル化、地球環境対応などの複雑化により、機械設計者の役割はますます高度化しています。 時には、機械設計者が機械的アクチュエータの本来の強みを忘れて、一部の機能の好みによって部分的に「最適」な決定を下すことがあります。 彼らの強みは、シンプルさ、信頼性、安全性、保守性、問題の視覚化などです。 本論文では、ボールねじと遊星ローラスクリューアクチュエータに着目し、様々な視点から分析する。 設計者は、「全体的な最適化」の観点から、設計のダイナミズムを認識してほしい。 総合的な最適化は、顧客価値を最大化し、設計の本質を追求することです。

(2)翻訳を意識しない一般的技術論文事例
 機能は、そのものが持っている目的や、働きです。例えば、電線は“電流を伝える”ものであり、ネジは“部品を固定する”というように、名詞と動詞の2語で表現します。一般的に、働きを説明するときは、“100Aの電流を伝える”とか、“振動に耐えて固定する”のように、名詞や動詞の他に、形容詞や、副詞などの修飾語も用いられます。これらは、その働きの程度を表わすもので、VEでは、制約条件として、機能とは区別されています。機能表現に使用する名詞は、できる限り、測定可能な用語を使用します。力、熱、電力、光、音などのエネルギーや、時間、重量などの測定可能な名詞が用いられます。また、動詞は、アイデアが出やすいように、普遍的な用語を選びます。あまり論理的な表現をせず、平易に表現し、特に、否定的な表現は避けます。また、機能と性能は混同されないように、きちんと使い分けるべき重要な概念となります。機能は、性質や役割であって、直接数値化できないものです。また、性能は、具体的な指標として数値化できるものなのです。
<翻訳を意識しない技術論文の自動翻訳事例>
The function is the purpose and work it has. For example, electric wires are "to convey electric current", and screws are to be expressed as "nouns and verbs" as "fix parts". Generally, when describing work, modifiers such as adjectives and adverbs are also used in addition to nouns and verbs, such as "to convey a current of 100 A" or "to fix to vibration" I will. These represent the degree of their work, and in VE, they are distinguished from functions as constraints. As nouns used for function expression, use measurable terms as much as possible. Energy such as power, heat, power, light, sound etc, measurable noun such as time, weight etc is used. In addition, verbs choose universal terms so that ideas are easy to come up with. Express less expressive, less expressive, especially avoid negative expressions. Also, in order not to confuse function and performance, it is an important concept to properly use properly. A function is a property or a role, and it can not be directly quantified. In addition, performance can be quantified as a concrete index.
<日本語への自動翻訳事例 = 正答率約94%>
 この機能は目的と仕事です。例えば、電線は「通電する」、ねじは「固定部品」として「名詞と動詞」と表現する。一般に、仕事を記述するときには、「100Aの電流を伝える」や「振動に●●●固定する」など、名詞や動詞の他に形容詞や副詞などの修飾語も使用されます。これらは作業の程度を表し、VEでは制約として機能と区別されます。関数式に使用される名詞として、可能な限り測定可能な用語を使用します。電力、熱、電力、光、音などのエネルギー、時間や体重などの測定可能な名詞が使用されます。加えて、動詞は普遍的な用語を選択するので、アイデアは容易に出てくる。表現力が低く、表現力が低く、特に否定的な表現は避けてください。また、機能と性能を混乱させないために、正しく使用することが重要な概念です。関数はプロパティまたはロールであり、直接数値化することはできません。さらに、パフォーマンスは具体的な指標として定量化することができます。
ラベル:google翻訳
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2016年05月30日

燃費不正で、不利益を被るか?正確な実燃費評価の結果、ほとんどの消費者には関係なかった。

 三菱自動車の燃費不正問題が発覚する前に、筆者は、ある自動車メーカーの1300ccのコンパクトカーの正確な実燃費データの測定をディーラーに依頼した。その車の実燃費がカタログ値や実燃費ランキング等のデータと大きなギャップがあったためだ。アイドリングストップ機能を停止させ、僅かな坂道走行も交えた5〜8Km/日の市街地走行で、平均8.5〜9.5Km/ℓしか走らなかったからだ。そして、高速道路走行を300Kmぐらい交えると12.7Km/ℓを記録した。ただし、実燃費の計算は、満タン法で数回行ったものである。

 自動車ディーラーでは、正確な測定のため、自動車燃費計測器(フューエルペット)を取り付けて、非常に丁寧にデータを計測してくれた。アイドリングストップoff機能及びエアコン未使用でデータを測定の結果は、次のようになった。
<冷機運転時(エンジンをかけてすぐ走行)>
 5Km走行時:8.5Km/ℓ
10Km走行時:11.9Km/ℓ
15Km走行時:13.0Km/ℓ
<暖機運転時(エンジンを暖めてから走行)>
 5Km走行時:13.5Km/ℓ
 60Km/hで高速走行時:26.3Km/ℓ
この測定データから何が言えるのか。つまり、JC08モード値は、主に平均60Km/h走行と若干の冷機運転を含むため、ほぼカタログ値(25.2Km/ℓ)通りの性能である。そして、市街地走行で短距離走行が主な使い方だと、10.Km/ℓ以下の燃費となる。

 以上のデータ測定の結果、JC08モード値が5〜10%低かったからといって、長距離運転を毎日している車以外のほとんどは、燃費不正の不利益は被らないはずである。燃費不正の問題は、もちろん、自動車メーカーの責任が重いが、歯止めの役を果たさなかった国交省が検査していなかったことの方が責任重大だ。逆転の発想をすれば、チャンスとばかり、車の買い替え時期に遭遇した企業では、費用対効果の観点から、約40%安くなった燃費不正対象車を購入することだろう。

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2015年02月19日

ハイブリッド車は本当にエコなのか?軽自動車がエコではないのか?

 ハイブリッド車(hybrid electric vehicle略称:HEV)は、ガソリンエンジンと電気モーターという異なる2つ以上の動力を持つ。ガソリンエンジンは、低速時には燃費効率が悪い。このためハイブリッド車は電気モーターを使って加速し、燃費が良い速度になるときにガソリンエンジンに切り替えて走る。ハイブリッド車は本当に環境に優しいのか。2つの事例で検証してみることにする。

 ハイブリッド車のような軽量車製造には、軽量化するためにアルミニウムなどが使われている。従来車の鋼よりも製造工程が複雑なため、より多くのエネルギーが必要だ。。従来車の生産よりも大きなカーボンフットプリント(Carbon Footprint of Products 略称:CFP)となる。また、ハイブリッド車が使用するバッテリーの生産にも、付加的なエネルギーが必要となる。ニッケル、銅、レアメタルも必要である。分かりやすくいえば、従来の自動車に比べて、ハイブリッド車は、部品点数が数十%増となっている。部品点数が増え、システムが複雑化するとトラブルのリスクも増加する。

 プラグインハイブリッド車も充電する必要がある。米国の電力の大半は石炭によって生成され、わずか13%が再生可能な資源だといわれる。非常に多くの化石燃料が毎日、無公害車を充電するために利用されていることだ。 「電力エネルギーの半分以上が、化石燃料の燃焼によるというのは間違いない。ハイブリッド車は思うほど環境に優しくない」と米国の保守系シンクタンクのパトリック・マイケルズ氏は述べている。

 自動車の燃費基準は、10・15モードとJC08モードの2つがある。JC08モードでは、エンジンが冷えた状態からの値も全体の25%程度加えられたり、最高速度を70から80へ変更され、実際の運行に近い計測方法となっている。しかし、通勤や買物などの使用で、実測してみたが、ハイブリッド車も25km/l クラス前後のガソリンエンジン車も燃費に大差はなかった。単にイメージとしてエコと呼ばれているのが実情のようだ。極め付きは、軽自動車で、37/lの車が、もうすぐ発売される。広告の数値だけに騙されないことだ。真のエコカーは、燃料電池車なのか。水素の製造過程も考慮しないといけない。環境問題は、ライフサイクルで捉えなければ判断を誤る。そこで、理系に強い人なら分かると思うが、物理で学んだ「エネルギー保存則」を思い出すと、その根拠に納得がいく。

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2015年01月31日

歴史的に見てもトリクルダウンは今後も起こらない!そして、税制改革は消費増税では解決しない!(ピケティ)

 2014年12月8日、フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏著の「21世紀の資本(Capital in the Twenty-First Century)」の日本語訳版が書店に平積みされた。3月に、米国で英訳版が発売され、すぐにアマゾンの売上高ランキングのトップになったものだ。辞書と見間違うかのような分厚い本である。しかし、表現が平易で、比較的分かりやすい。経済評論家の岩本沙弓は以前から、21世紀の資本を要約して次のように一言で表現していた。「トリクルダウンなどは起きません!」むしろ、格差拡大を促進させるものだとしている。ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)は述べている。「本年で、いや、この10年で、最も重要な経済学書になると言っても過言ではない。トリクルダウン≒アベノミクスとなっているので、非常にやっかいである。マスコミに洗脳され続けてきた日本人は、早く自律し、目を覚ますべきときがきている。

<日仏会館でのピケティ講演(1月30日)>


 経済理論としてのトリクルダウン(trickle down)は、「したたり落ちる」の意味である。大企業や富裕層の支援政策を行うことで、経済活動を活性化させ、富が低所得層に向かって徐々に流れ落ち、国民全体の利益となるとする説を意味する。もっとも、トリクルダウン理論が成立する条件は、自然なインフレと、設備投資やインフラ整備で、経済発展が期待できる発展途上国の場合であろう。かつての高度成長時代の日本のようにである。アベノミクスは、第一の矢で、量的金融緩和によって、富裕層と外国人投資家(外資ハゲ鷹投資機関)に利益を供給したため、株価は上昇したが、円安でも、輸出は増大しなかった。それどころか、多くの国民は、物価が上昇し、生活が厳しくなった。第二の矢で、財政出動による公共投資にマネーを回し、建設業を中心に景気底上げを図ったが、実際は、建設業界は人手不足となり、大手ゼネコンが中抜きしただけに終わった。堀江貴文氏も、メルマガで次のように書いていた。「アベノミクスの真実:マスコミは確信犯だけど今が好景気だと騙されてるにわかトレーダーに一言。アベノミクスとは日本人が溜め込んでる1200兆円の預金の価値を下落させた分のお金を日本の市場に回す政策の事です。株価が異常に上がってるのはその金を横取りしようと外資が資金を集中してる為です。小泉政権の時に一時好景気になった現象と同じ。2年もすればもっと酷い地獄がきます。」

 「21世紀の資本」のまえがきに結論が書かれている。「本書の答えは、これまでの研究者が使えたものよりもはるかに広範な、長期的で比較可能なデータに基づいた答えとなっている。…格差の根底にある仕組みについて、もっと深い理解を与えてくれるような、新しい理論的な枠組みに基づいたものでもある。」「私の理論における格差拡大の主要な力は、市場の不完全性とは何ら関係ない。…その正反対だ。資本市場が完全になればなるほど、資本収益率 r が経済成長率 g を上回る可能性も高まる。」中身は、大きく3つの部分からなっている。まず、ここ数世紀にわたる、主に米欧での経済格差の歴史。第2に、今後の見通し。そして、格差是正への処方箋だ。15年ほどかけて各国の税務データなどを調べ上げ、実証的に論理を組み立てたのが特徴となっている。本文では、次のようなテーマが分析されている。経済的格差は長期的にどのように変化してきたのか。資本の蓄積と分配は何によって決定づけられているのか。所得の分配と経済成長は、今後どうなるのか。重要なこれらの諸問題を、18世紀にまでさかのぼる詳細なデータと、明晰な理論によって解き明かすと、格差についての議論に大変革をもたらす。」

 ピケティの主張は、「r>g」という数式に要約される。資本からの収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きいとしている。そのため、経済成長率と比例する賃金の伸びは、投資からのリターンを下回り続ける。資本を多くもつ人々の富は、雪だるま式に膨らむ一方、一般の労働者らは取り残され、経済格差は広がる。資本主義を否定はしていない。資本主義経済の結果である富の偏在に対して、いくつかの試案を示している。国際協調により資金移動を透明化し、資産家の富を把握した上で分配の再調整をしようとの考えである。つまり、税制改革で対応しようとしている。消費税ではなく、資本に累進的に課税する制度を創設し、グローバルで資産家から税金を徴収するとしている。バーナンキ FRB 前議長のように、「税金や、消費による富の目減り、相続による富の分割、社会貢献(フィランソロフィー)に伴う支出などを考えれば、必ずしも成り立たないのではないか」との異論も指摘されているが、本質思考で考えれば、大筋では現代の日本の処方箋としては、ピケティ流の方策が優っていると思える。日本でのいくつかのピケティ講演のハイライトは、次の通りである。欧州にとって、付加価値税(消費税)増税は関税引き上げ競争である。欧州の悪い税制を日本がわざわざ見習う必要ない。若年層や低所得層の税負担を軽くすべき。パートや有期雇用者などの所得を改善しなければ人口減少に歯止めがかけられない。

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2014年12月22日

青色LEDは照明で省エネ等に寄与しているが、リスクも2編の論文が証明した

 中村氏、天野氏、赤崎氏がノーベル賞を受賞したことで、青色LEDが話題になっている。LEDが、照明、テレビのバックライト、交通信号などに使用され、消費電力が半減し、冬のイルミネーションの主役にもなっていることも、多くの人たちの理解を助けている。このことで少し気になっていたことがあった。約2年前、ノートパソコンのLEDバックライトタイプを購入したときのことだ。一日当たり約5時間ぐらい使っていると、少し眼精疲労を感じるようになった。当時は青色LEDのリスクは、医学的根拠として証明されていなかった。そこで、安くはなかったが、ブルーライトを軽減できる眼鏡をJINSで購入した。その結果、眼精疲労は、やや和らぎ、一定の効果があることを体感した。街の電気やさんを覗いたら、LEDバックライト付き液晶テレビの中に、ブルーライトカットスイッチ付きのものも出現していた。

 なぜ、眼精疲労に敏感になっていたかというと、話は20数年前に遡る。当時は、ワークステーションと呼ばれるブラウン管製のデスクトップ型コンピュータが主流であった。そのブラウン管から発せられる電磁波による眼精疲労が蔓延していたからだ。そのストレスによるうつ病なども社会現象として出始めていた。当時は、各企業ごとに、電磁波軽減シートをかぶせたり、連続1時間以上パソコン作業を禁止したりして、病気を予防していた。また、半導体の仕事にも従事していてため、レーザーダイオードなどの単一指向性光の危険性も熟知していた。筆者が家電メーカーの開発していたときに使っていた材料にも問題点が見つかっている。フリットと呼ばれるブラウン管を接着するときに使う材料、屋根や断熱材に使うxxxxxxなどのことである。それらの材料は、短期間の使用では害が発生しにくいが、長期間使用したときに健康被害が発症することも分かってきた。このような体験があるため、人体に対するLEDの安全性も、未だ信用していない。

 東北大学の堀雅敏准教授らは、2014年12月9日の英国学術「Scientific Reports」に、紫外線よりも波長の長い可視光である青色光に強い殺虫効果があったことを発表した。ショウジョウバエのさなぎに様々な波長のLED光を当てる実験で、青色光を当てたさなぎは羽化できずに死亡した。なぜなら、青色の光が昆虫の内部組織に吸収され、活性酸素が生じ、細胞や組織が傷害を受けるため死亡したとしている。光は波長が短いほど毒性が強いと考えられている。大手マスコミは、大本営発表のニュースをそのまま発表するだけで、メリットだけを大々的に取り上げている。危険性もあるということをもっと取り上げるべきである。また、岐阜薬科大学の原英彰教授も、2014年6月9日のScientific Reports」に投稿してる。「波長の異なる3 色のLED を用い、マウスの視細胞にエネルギーを一定にした青、白、緑の光を照射し、細胞が受ける影響を調べた結果、次のように結論づけている。「ブルーライトの波長を含むLEDを細胞に照射した際に活性酸素が増加したことによって細胞のエネルギー産生の場であるミトコンドリアが障害を受け、さらにタンパク質合成の場である小胞体に障害が起きることで、細胞障害が惹き起こされたと考えられる。」

 薬には、効能とともに副作用の注意書きがされている。多くの技術が、メリットとデメリットの両方を持っているのが一般的である。それは、技術だけの世界ではないかもしれない。いいことがあればリスクも存在してしまう。そのことを「トレードオフ」表現することもある。このように、矛盾を抱えたものやコトは、まだ進化の途中であるということもできる。このような矛盾をブレークスルーするための発想法もある。それが、TRIZである。

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2014年11月18日

17日発表のGDP速報値は、日本経済が財政の絶壁から転落することを示唆

 「内閣府が17日に発表した2014年7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.4%減、年率換算では1.6%減だった。年率で7.3%減と大幅に落ち込んだ4〜6月期から2四半期連続でマイナスとなった。消費増税に伴う駆け込み需要の反動の影響に加え、夏場の天候不順もあり、個人消費の回復の遅れが響いた」と17日付の日経電子版は伝えている。しかし、ここまで酷いとは…。ある意味で衝撃的な結果でもあった。2013年の10〜12月のGDPは年率換算でー1.6%であったので、2014年の1〜3月のプラスは駆け込み需要だけの結果とも言ってよいだろう。つまり、アベノミクスは、一部の大企業の賃上げはあることはあったが、ほぼ金融緩和とGPIFの運用比率見直しによる株高だけだった。

 多くの経済統計を集め、コンピューターで経済予測をし、その情報を外部に売っているシンクタンクやエコノミスト達がここまで予想を外すというのは、プログラムの中に「先入観」「思い込み」が入っていて、客観的な分析が出来ていない。客観性を忘れ、スポンサーの意向に沿うシナリオを提示し、それを裏付ける経済予想値を作り上げるようなことを繰り返すシンクタンクやエコノミストなど、世の中にとって無用の長物でしかないことを肝に銘じるべきだ。

 2013年末に、ウォール・ストリート・ジャーナルは、次のように書いていた。「4月実施の消費税引き上げは国内総生産(GDP)をすぐに1%ポイント低下させる。アベノミクスと呼ばれる特別公共支出の終了は経済成長率をさらに1%ポイント低下させる。合計でこれらの変更は来年第2四半期のGDP成長率を年率ベースで8%ポイントも低める。アベノミクスによる財政支出は最近の四半期になっていくらかの経済成長を可能にしたが、たいしたものではない。アベノミクスが始まってからの消費者物価の上昇は円安のおかげであった。そして、貿易収支の赤字は警告が必要なペースで拡大している。アベノミクスによる特別公共支出が来年の4月に終われば、財政刺激策から財政抑制策に変わる。3%の消費税引き上げは、実施されればGDPを押し下げるだろう。」まともなエコノミストは一時的なCPIの上昇が増税によって起こった場合はこれをインフレとは呼ばない。来春に日本が財政の崖から崩落することは避けようがない。

 日本のエコノミストで、消費税が導入されると2014年度に「財政の絶壁(fiscal cliff)」に転落すると警鐘を鳴らし続けたのは植草一秀氏など少数だった。その根拠を分かり易く定量的に植草氏が説明していた。「今後9兆円の負担といわれる消費税増税が実施され、景気の腰折れを防ぐために、6兆円規模の経済対策が実施されようとしている。今の日本の景気を支えているのは、2013年になって施行された13兆円の補正予算だという。来年2014年はこの13兆円の効果は続かない。つまり、来年度のマイナスは、増税負担9兆円の他に、補正予算13兆円のマイナスで計22兆円。安倍政権が5.5兆円の対策を講じるとしても、差し引き16.5兆円、GDP比約3%のブレーキがかかる。」大企業社員の一時的賃上げなど糠に釘なのである。また、経済評論家の岩本沙弓氏は、11月9日の日曜討論の生放送に初めて出演し、ガチガチの増税論者の熊谷亮丸氏らを前に、次のように歯切れの良い意見を述べていた。「首尾一貫してお伝えしております通り、消費税8%へ据え置きどころではなく、取りあえず5%に戻す。最大かつ唯一の処方箋です。他は対症療法に過ぎません。」

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2014年09月25日

アップル商品の主なコンセプトは Xerox PARC が創出したものだった!

 米アップルと韓国サムスン電子がスマートフォンなどの特許やデザインを巡って争った訴訟が面白い事実をクローズアップしている。米裁判所は、サムスンがアップルの一部特許を侵害したとの評決を言い渡している。斬新な商品で市場を切り開くパイオニア企業のアップルと、その後を追うフォロワー企業のサムスンの図式になっていたのだ。サムスン自身は、審理の中で「iPhoneの成功に刺激されて、スマホを開発した。」と打ち明けている。そして、サムスン側は「アップルもソニーの影響を受けていた。」と指摘している。そういう意味では、アップルもサムスンも、創造性に関しては50歩100歩なのかもしれない。

 筆者は、26年前、Xerox パロアルト研究所(PARC)のマーク・ワイザーが考えた「ユビキタス・コンピューティング」のビデオを見て、鳥肌がたつほど感動した。下記に、そのビデオを抜粋したものを掲載する。これだけでも上記の意味は一目瞭然であろう。実際には、それよりも何年も前にユビキタスのコンセプトは出来ていたのである。現代のスマホ、iPad、TV会議システム、イーサネット、MacやWindowsのユーザーインターフェイスの原型が既に何年も前に試作されていたのだ。マーク・ワイザーには、TRIZの特徴的ツールである技術進化トレンドも関係ない。むしろ、究極の理想解を創出していたのだ。アップルのスティーブ・ジョブスやマイクロソフトのビル・ゲイツは、これらをXerox パロアルト研究所で見学後、ソニーの技術やデザインなども参考にして、MacやWindowsなどを事業化したのである。それらは、後に、MBA(経営学修士)の教材となって、「取り逃がした来(日本評論社)」に主な出来事は記述されている。

 後年、Windowsが、Macに似すぎていると文句を言ったスティーブ・ジョブズに対し、マイクロソフトのビル・ゲイツが「ゼロックス家に押し入ってテレビを盗んだのが、僕より先だったからといって、僕らが後から行ってステレオを盗んだらいけないってことにはならないだろう。」と言い放ったという話がある。Owen W.Linzmayer著「Apple Confidential」では、スティ−ブ・ジョブズは、1979年11月に初めて、パロアルト研究所を訪れ、そして、翌月の12月に再訪問したとある。「事実は小説より奇なり」なのだ。つまり、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツも、創造性に関しては、天才でもなんでもなかったのだ。事業家としての先を見る目が並はずれて優れていたということになる。





 ユビキタス動画:26年前、Xerox PARCのMark Weiserは、現代のスマホ、iPad、TV会議システム等のコンセプトを既に試作していた。アップルのジョブスやマイクロソフトのビルゲイツは、これらを見学後、MacやWindowsなどを事業化した。



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2014年09月18日

グローバル化で年収100万円台か1億円かの2極化!今年の賃上は線香花火か

 2014年初めに、ユニクロの柳井社長は朝日新聞のインタビューに答えてこう言った。「それはグローバル化の問題だ。10年前から社員にもいってきた。将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのは仕方がない」この発言は、一時メディアでバッシングされたが、正しい指摘で、国民が早く気づくべきである。実は、グローバル化によって、世の中のトレンドはそうなっていくはずである。

 国税庁「平成24年分民間給与実態統計調査」によると、平成24年度の平均年収は408万円であった。男女別平均では、男性は502万円、女性は268万円。役員を除く正規従業員の平均は467万円(男性520万円、女性349万円)。非正規は168万円(同225万円、同143万円)だった。同庁が正規、非正規を区別して調査するのは初めてらしい。同庁が抽出した企業約2万社で働く約29万人の給与から全体を推計している。1989年の402万円と同水準で、ピークだった1997年の467万円からは59万円減少している。さらに、将来のトレンドを予測すれば、今後15〜20年後には、非正規従業員が倍増して、実質的平均年収が、限りなく100万円台に収束していくと推測される。一部の1億円の集団も存在するので、見かけ上の平均年収は、かろうじて200万円台となるだろう。

 政府は、消費税を上げるために、企業に賃上を迫っていたが、今年の賃上は、消費税のアリバイのようなもので、線香花火にすぎない。なぜなら、TPPでグローバル化を加速させ、人手不足と称して外国人労働者の規制を緩和したり、派遣法を改正させて、従業員の非正規化を加速させたりしている。ではどうすればよいのだろうか。まず、グローバル化の流れは、受け入れざるを得ない。つまり、年収100万円台で暮らせるように考えるべきである。円高やデフレは決して悪いことではないのかもしれない。ある方が、里山資本主義を著わし、身の丈に合った生活をせよと言っていることも対応策のあるべき姿なのかもしれない。ビジネスも、次のような2極化の世界になる。一つ目は、山、海、川、田畑などの環境を守り、自然と共生し、自給自足に近い生活をしていくこと。二つ目は、斬新な発想で、高付加価値の新商品を生みだし、グローバルに売っていくこと。ただし、うまく知恵を結集すれば、地方の魅力を創造して観光産業化につなげることも夢ではない。

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2014年04月10日

報道統制してまで小保方バッシングするのか。彼女の才能を生かす法を考えよ

4月9日、理研のSTAP細胞に関するネーチャー論文の改竄、捏造に対する小保方さんと弁護人による不服申立記者会見が開かれた。本来は、理研の調査委員会報告に対する不服申立のはずだ。会見は、途中からSTAP細胞を目の前で再現できないと信用できないというような雰囲気に変わった。理研の規定による捏造、改竄だったのかどうかの論点は消えてしまった。会見の結論を冷静にみてみよう。小保方さんの主張は次の3つである。
@ 論文作成過程に多くの不備があり、多くの方に迷惑をかけた。
A 論文の不備は不正行為ではなく、改竄、捏造は悪意のない過失である。本来掲示すべきデータは存在するので、体調が戻ったら精査する。論文の間違いは自ら気づき、共著者の了解を得て、ネイチャーに修正版を送付している。
B STAP細胞作製は真実であり、200回も成功している。第三者も立ち会っている。国際的には、論文を撤回すれば、STAP細胞の事実はなくなるため、撤回する考えはない。今回の論文は、現象に対するもので、ノウハウを含めた作成方法に関する論文は、今後まとめていく。

会見直後の夕方の記者クラブメディアは、一部を除いて、割とニュートラルな報道をしていた。各社若干バラツキはあるが、街の声なるアンケート結果は、約70%が小保方さん支持だった。ところが、夜になると各メディアの論調は、会見失敗というふうにガラッと変わった。ニュートラルだったのは、報道ステーションと東京新聞ぐらいだ。ニュウトラルな木曜日のモーニングバードでさえ「同情するけど証拠がない。やっぱりおかしい。」という論調になっていた。NHKもおかしな報道となっている。裏付けもないのに、信用できないと学者に推論で印象操作させていた。問題になっているのは「論文の書き方に不備があった。」ということであり、「論文自体が間違っていた。」ということではないはずだ。ただ、そもそも総研の玉川さんだけは「なぜ、報道各社の記者は、正しいデータの画像についての質問をしないのか。」と的を得た発言をしていた。

 今回の記者会見で、論理をすり替えていたのは、記者クラブメディアだった。フリーランスの記者はニュートラルな質問が多かったと思われる。STAP現象があるかないかの議論は、正しいSTAP細胞画像の説明を次回の会見ですればよいのである。メディアの論調は、STAP細胞を公開できなければ、疑念は払拭できないとの論理になりつつある。研究ノートも4〜5冊では納得しないらしい。研究内容を全て公開するためには、特許競争に支障がでるため、バカンティ教授などの了解が必要になる。研究ノート5冊ではダメというのは、アナログ人間を基準にしているからだろう。膨大な画像データやパソコンにデジタルデータが存在していると証言している。デジタル時代の研究者にとしては正常と思えるはずだ。ネイチャーに最初に投稿したときには、この分野の歴史を愚弄しているとまで言われてもなおチャレンジしてきたのである。詐欺師の捏造ならば、ここで再チャレンジはしないはずだ。特に若い人には、犯罪でもないこの問題では、再チャレンジの機会を与えられるべきと考える。この問題の責任の取り方として、小保方さんをユニットリーダーから降格させて一研究者に戻って、その才能を生かしてもらうということを提案したい。大きな責任は、理研の上層部が取ればよい。そのために、理事長や理事が存在する。むしろ、小保方晴子バッシングにおけるマスコミの人権侵害、名誉毀損のほうが異常と思われる。

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2014年04月02日

STAP論文の捏造・改竄判定は、理研の責任転嫁そのもの

 4月1日のエイプリルフールに、STAP論文最終調査報告記者会見が行われた。理化学研究所は、筆頭筆者の小保方さんに「研究不正行為があった」と発表した。共著者については不正はなかったとした。ただ、チェック機能が働かず「責任は重大」と付け加えた。遺伝子解析の画像の結果を切り張りした加工が改竄、博士論文画像を掲載したことが捏造、背景部分に他の研究者の論文を引用したことは不正とは言えないとした。それに対して、小保方さんは反論している。理研の規程で「悪意のない間違い」は「研究不正」の対象外となるはずである。そもそも、改竄するメリットは何もなく、改竄の意図を持って、写真を掲載する必要は全くない。見やすい写真を示したいという考えからやってしまった。論文に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もない。画像取り違えについては、自らミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告し、平成26年3月9日訂正論文を提出している。理研の発表には、たくさんの根本的な矛盾がある。@動機を確認しないで、悪意があったとしたこと。A論文に不正があればSTAP細胞の存在も否定されてよいはずであること。BSTAP細胞研究テーマの発案者M,P,Vacanti氏、C,A,Vacanti氏からのヒアリングをしていないこと。CSTAP細胞の存在を信じている研究者が、小保方さん、笹井氏、丹羽氏、Vacanti氏など多数存在していること。

では、具体的論文執筆者とその役割分担はどうなっていたのか。下記の論文から抜粋したものを見ていただければよく分かる。小保方さんと笹井氏が主要執筆者であり、若山氏、丹羽氏が実験を行い、小島氏、大和氏、M,P,Vacanti氏、C,A,Vacanti氏が支援したことになっている。小保方さんの研究管理のやりかたが杜撰であったことは、事実であるが、共同執筆者にも論文チェックの責任があるはずである。今回、共著者の中には、他人ごとのように被害者的コメントしている者さえ存在する。増して、笹井氏は主要執筆者であり、小保方さんの上長の立場であることから責任重大である。理研のチェック体制やマネジメントの責任は、当然、センター長と理事長に及ぶ。理研は、個人商店の集まりのような集団だとも言われるが、現実には多額の税金を使っている大きな組織である。指導される側の研究者である小保方さんに責任転嫁すべきではない。今回の件は、一般的なリスクマネジメントを実施していれば、未然に防げた問題である。例えば、共著者の査読、上長の査読、論文を外部発表するときのチェックリスト(もしかすると存在していなかった可能性もある)など。
 Authors(執筆者)
Haruko Obokata,Teruhiko Wakayama, Yoshiki Sasai, Koji Kojima, Martin P. Vacanti, Hitoshi Niwa, Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti
Contributions(役割分担)
H.O. and Y.S. wrote the manuscript. H.O., T.W. and Y.S. performed experiments, and K.K. assisted with H.O.’s transplantation experiments. H.O., T.W., Y.S., H.N. and C.A.V. designed the project. M.P.V. and M.Y. helped with the design and evaluation of the project.

 ちなみに、筆者が勤務していた企業の社外発表時のチェック体制を参考に例示してみる。共著者+直属上司+所属長+知財部門の4重となっている。もちろん、何か問題があれば、若い研究者本人ではなく、上長の責任である。社外発表許可申請書チェックリストで確認される項目は、次のようなことである。研究者本人が、かなりセルフチェックできた。
@テーマ/発表内容は社外に発表し、批判に堪え得るレベルである。
A社外共同研究先/協力関係先との調整の後、合意を得ている。
B発表内容についての工業所有権の出願は終了している。
C他者のデータ/図表他の引用は適切に行われている(出典の明示、大量の引用の場合は著作者/出版社の了解の取得)。


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2014年02月24日

右脳派、左脳派は都市伝説だった。利き脳は存在しない

 米ユタ大学のジェフ・アンダーソン博士が、右脳と左脳の仕組みについて検証している、。ジャーナル誌『PLOS ONE』に掲載された論文では、国際神経画像データ共有イニシアティヴ(INDI)の機能的磁気共鳴映像法(fMRI)データを利用し、安静時の脳の機能的結合状態を7,266の関心領域(ROI)に分けて分析している。非常に興味深いデータとなっている。アンダーソン博士率いる研究者チームは、7歳から29歳までの被験者1,011人の安静時の脳の結合状態を分析した。これにより右脳半球・左脳半球の側性化を、子どもから大人まで徹底的に調べ上げた。

 仮説に反して、研究チームが得た結果は、上記の“脳タイプ判別”に反するものだった。「脳の機能が左右で分かれているのは紛れもない事実。言語はたいてい左脳で処理され、注意は右脳で処理されることが多い。だが脳のネットワークにおいて、どちらかの半球がより多く使用されるということはない」と報告している。7,266におよぶ関心領域を綿密に調査したあとでも、個人の右脳または左脳ネットワークに、結合量や使用量の偏りはみられなかったそうだ。また、片半球の機能的結合は、子どもよりも大人の方がわずかに多いという結果になったが、これまでの研究に反し、男女の違いはみられなかった。

 人間の性格は確かに脳で発生するが、それを右脳・左脳の機能に関連づけてシンプルに判断するには複雑すぎるということのようだ。もしかすると性格というのは、脳のシグナルの強さや片半球の結合状態では決まらない可能性もある。皆さんも知っていることば、論理的な人がクリエイティヴになれることもあるし、その逆もある。人は左右偏りなく、脳を使っているのである。

 実務では、右脳と左脳を総動員させて、収束(結合とかまとめること)させたり、発散(新しいアイデアを発想すること)させたりして解決策を創出することが求められる。そこで、右脳と左脳を交互にうまく使いこなして、スピーディに発想する方法を武装することである。TRIZが正にその技法なのである。例えば、難しいことは考えずに、40の発明原理をヒントに課題や問題点の対応策を発想してみよう。これだけでも、問題点、課題解決だけでなく、多くの特許出願も夢ではない。


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2013年12月12日

日本の財政の崖(絶壁)を無視すると4月以降が恐ろしい。想定外ではない。

 このブログのテーマと違うと思われる方もいるかもしれないが、ここ10年ぐらいで非常に重要なテーマの一つで、本質思考に関することなので取り上げた。12月11日のブルームバーグ(Japan Headed for Fiscal Cliff, High Frequency Economicssays)の記事は、ショッキングな内容で警鐘を鳴らしている。カール・ワインバーグ氏らハイ・フリークエンシー・エコノミクスのエコノミストがリポートでこのような見方を示した。アベノミクスは安倍首相の自民党への支持を高めるために初期に多くの策を打ち出したが、財政による景気刺激の速いペースは今後3カ月程度で減速するだろうとし、来年4月に崖から落ちるだろう。また消費税引き上げの影響を相殺するための新たな刺激策はまだ「完全に策定されていない」とも指摘。アベノミクスが終わった後それに代わる財政政策を実施する資金が日本にはないだろうとし、追加策は赤字財政支出を増やすだろうとしている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルでは次のように書いている。4月実施の消費税引き上げは国内総生産(GDP)をすぐに1%ポイント低下させる。アベノミクスと呼ばれる特別公共支出の終了は経済成長率をさらに1%ポイント低下させる。合計でこれらの変更は来年第2四半期のGDP成長率を年率ベースで8%ポイントも低める。アベノミクスによる財政支出は最近の四半期になっていくらかの経済成長を可能にしたが、たいしたものではない。第3四半期の最初の予想は、公的支出のGDP成長率に対する寄与は1%ポイント未満だ。また全アベノミクス政策は年間のGDPの2.7%に相当する。しかし、物やサービスを生産する経済の潜在力は労働人口が老齢化し引退するに従って徐々に低下してきている。アベノミクスが始まってからの消費者物価の上昇は円安のおかげであった。そして、貿易収支の赤字は警告が必要なペースで拡大している。アベノミクスによる特別公共支出が来年の4月に終われば、財政刺激策から財政抑制策に変わる。3%の消費税引き上げは、実施されればGDPを押し下げるだろう。まともなエコノミストは一時的なCPIの上昇が増税によって起こった場合はこれをインフレとは呼ばない。来春に日本が財政の崖から崩落することは避けようがない。

 日本のエコノミストで、上の記事よりも先に警鐘を鳴らし続けたのは植草一秀氏一人だけだ。9月17日に、参議院議員会館会議室で消費税増税に反対する緊急アピールの記者会見を行った際、2014年度の日本版「財政の絶壁」問題についての見解を示している。日本のメディアは、日本版「財政の絶壁」問題をまったく取り上げていない。国会でも議論されていない。要約すると次のようになる。2013年の米国経済最大の問題は、「財政の崖」問題だった。米国財政収支をGDP比3%規模で圧縮する政策が提示されていた。米国経済が「財政の崖」を飛び下りたなら、2013年の米国経済は大不況に転落していたはずだ。米国は「財政の崖」を飛び下りることを回避した。財政赤字削減の規模をGDP比1.5%に抑制したのである。だが、日本は異なる。このまま進むと、日本は2014年度に「財政の絶壁」に転落する。1997年度に日本経済が崩落したときもまったく同じだった。1996年6月25日に橋本政権が消費税率2%引上げの方針を閣議決定したときに、これを契機に事態が暗転すると指摘している。

 崖という翻訳では、危機感は伝わってこないが、fiscal cliffを直訳すれば、絶壁なのである。その根拠を分かり易く定量的に植草氏が説明している。今後9兆円の負担といわれる消費税増税が実施され、景気の腰折れを防ぐために、6兆円規模の経済対策が実施されようとしている。今の日本の景気を支えているのは、2013年になって施行された13兆円の補正予算だという。来年2014年はこの13兆円の効果は続かない。つまり、来年度のマイナスは、増税負担9兆円の他に、補正予算13兆円のマイナスで計22兆円。安倍政権が5.5兆円の対策を講じるとしても、差し引き16.5兆円、GDP比約3%のブレーキがかかる。大企業社員の一時的賃上げなど糠に釘なのである。その証拠に、グローバル化と少子化により外国人労働者を受け入れるときには、賃金の地滑り的ダウンが待ち受けている。本質思考のできる人ならば、これらのことは容易に理解できよう。努々(ゆめゆめ)、想定外の出来事と思わぬように今から対応を考えておくべきであろう。

 
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2013年12月11日

新卒ニート数は、グローバル化の指標なのか

 今年度の文部科学省の調査で、大学を卒業した約56万人のうち6%にあたる約3万3千人が、就職も進学もしないニートであるという。ここ数年、この傾向が続いている。ニートの合計は、約60万人と言われている。ニートの増加は、グローバル化で競争社会にさらされ、それを拒否しつづけた結果なのだろうか。グローバル化の副作用と言ってもいいのか。ただ、親の給料や年金がセーフティネットとなっているため、顕在化しているが、対応策は先送りされている。国も親も危機感が不足している。

 世界中にはニートが約6億人もいると言われている。国際労働機構(ILO)は経済協力開発機構(OECD)加盟国を対象とした調査結果をまとめた。1位…トルコ(36.6%)、2位…イスラエル(27.4%)、3位…メキシコ(24.4%)、4位…スペイン(23.7%)、5位…イタリア(23.0%)、6位…アイルランド(21.0%)、7位…韓国(19.2%)、8位…エストニア(19.1%)、9位…ハンガリー(18.9%)、10位…スロヴァキア(18.8%)。最もニートが少ないのはルクセンブルク(7.1%)で、日本は9.9%の30位である。

 競争社会で失敗した人は、無職になる。ここで失敗した時にハローワークに駆け込めば、中高年ニートではなく、失業者として次を目指すことが可能だが、失敗者のほとんどがハローワークに行くことをせず、過去の人脈の中から転職先を探そうとするのだそうだ。失敗者の人脈は弱い。弱いから失敗した。その人脈で再就職しても失敗する確立は高くなるのだろう。そうやって、5年、10年と長期に中高年ニートを続けることになるという。産業の空洞化だけでなく、注目されているTPP交渉が締結されれば、外国人労働者が増加するだろう。さらに失業者が激増して、新卒ニートも増加する可能性が高い。

 新卒者の想いはどうなのだろうか。有名企業に入りたけど入れない。非正規社員だけにはなりたくない。親が安易に許してしまうのも原因の一つである。企業は即戦力を求めている。新卒だからと特別に採用してくれない時代になってきた。進学率が、25年前に比べて倍以上となっているが、企業が求める人材は増加しているとは言えない。必然的に非正規社員が増加し、限定正社員となって解雇がしゃすくなってしまう。以前、ユニクロの柳井社長が発言してメディアでバッシングされたことが正しいことが証明される日も近い。なぜなら、グローバル化が進むと、日本の給料も世界標準に収れんされていくはずである。客観的に分析できる人には、弱肉強食化施策の多くが、グローバル化の一断面であることが理解できるはずだ。これらを乗り切るためには、自分の頭で考え、判断する能力を磨くことが最重要課題なのだ。

 
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2013年07月30日

「風立ちぬ」は、観る人によりテーマが違う。モネの「日傘をさす女」と重ねて・・・

 この映画のポスターは、モネの「日傘をさす女」をイメージさせ、観たいとの想いを増幅させる。内容は、零戦を設計した堀越二郎の生涯に堀辰夫の恋物語「風立ちぬ」を重ね合わせたものだ。宮崎駿監督の作品であるが、館内に子供の姿はごくわずかで、ほとんどシニア世代で埋まっていた。この映画は、観る人によってテーマが違う。エンジニアの夢、ラブストーリー、戦争へと進んだ時代背景、大正・昭和初期の価値観、関東大震災と戦争の教訓など。二郎が学生の時、汽車の中で関東大震災に遭い、少女と婦人を助けるところからストーリーが展開する。美しい自然に囲まれた高原の風景の中で、大きなパラソルの下で写生する少女(菜緒子)と恋する。

 私の好きな箇所はここだ。二郎は、勤勉で飛行機好きな少年だった。図書館で「兄の辞書を借りますから。」と言って英語の飛行機雑誌を借りてくる。夢の中で外国人が「君はなぜここにいるのか。」と話しかけてくる。「カプローニ伯爵ですね。」戦後本格運用される巨大旅客機に二郎を乗せ、案内する。「私は飛行機を造る人間・設計家だ。飛行機は戦争の道具でも商売の手立てでもなく、それ自体が美しい夢なのだ。設計家は夢にカタチを与えるのだ。」夢から覚めた二郎は、「僕は飛行機の設計家になります。」と母に言った。好奇心と問題意識を持ち、魚の骨の曲線の美しさに見とれ、飛行機の設計に活かそうと考えていた。

 この作品には、もう一つ懐かしいアイテムが出てくる。堀越二郎の愛用品であった計算尺だ。何回も出てくる。棒状と円盤状があり、使っているのは棒状のもの。掛け算・割り算のほか、三角関数や平方根も計算できる便利アイテムである。できることは電卓と同じ。今は電卓の普及で、1970年代前半以降絶滅しているアイテムだ。私も学生時代にお世話になったアイテムである。彼と同僚の本庄が、もうびっくりするほど片時もこの計算尺を手放さない。堀越二郎というキャラを物語るアイテムの一つとなっている。今考えると、よくこの計算尺だけで、飛行機が設計できたものだと思う。

 原作者の趣旨は、現代の子供があの時代に行ったらどう行動するかを想定して描かれており、主人公の青年が迫りくる戦争の足音を敏感に感じ取る場面を描くことで、戦争を想像する重要性を訴えているそうだ。それとは別に、私が驚愕したことは、入社5年目の新人に飛行機全部の設計を任せてくれたのかということ。当時の常識なら、20年ぐらい経験を積まないと任せてくれないだろう。私も似たような経験をしたことがある。入社5年目で、機械設システム全体の設計を任された。自身の経験からその理由を推測してみる。斬新な設計が期待され、好奇心や挑戦心旺盛で、システマチックな仕事の進め方の基本を身に着けていたため。つまり、技術の基本が身に付き、コンピテンシー(成果に直結する行動特性)を備えていたためと思われる。


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2013年05月28日

独創性・創造性にはスキルより大事なものがある。技術では真似のジョブスも名言を残した。

 教育の究極の理想解は何か?それは 『教育をしないこと』である。ちょうど10年前、ソニー社員時代の古い手帳を見つけた。そのメモから井深大氏と盛田昭夫氏のソニー創業者2人のメッセージに、セレンディピティ現象が起きた。思えば、新人のころ、井深大氏のライフワークの一つであった福祉機器開発のプロジェクトメンバー5人の1人として、一緒に仕事をしたことがあった。そこで、強烈に印象に残った言葉が、「好奇心」と「独創性」というキーワードである。

 もう一人のソニー創業者の盛田昭夫氏も、創造性を次のように定義していた。「創造性は、すでに存在する情報の処理や分析から出てくるものではない。それは人間の思考、絶え間のない洞察力、そして多くの勇気が必要である。」これらから、モチベーションやコンピテンシーが人財開発の本質だと確信できた。つまり、TRIZなどの創造性スキルだけでは、独創性や創造性を実現できない。コンピテンシーと呼ばれる行動特性が、威力を発揮するわけである。

 米アップルと韓国サムスン電子がスマートフォンなどの特許やデザインを巡って争った訴訟で、米裁判所がサムスンがアップルの一部特許を侵害したとの評決を言い渡した。サムスンが一方的に打撃を受けたと断じるのはまだ早い。斬新な商品で市場を切り開く「パイオニア」アップルと、その後を追う「フォロワー」のサムスン。サムスン自身は審理のなかで「iPhoneの成功に刺激されて、スマホを開発した」と打ち明けている。そして、サムスン側は、「アップルもソニーの影響を受けていた」と指摘。そういう意味では、アップルもサムスンと大差がない。MacやiPadのオリジナルは、元はゼロックス社のパロアルト研究所で「ユビキタス」と呼ばれるコンセプトとともに20数年前に開発された。ある時、ジョブスがパルアルト研究所を見学して、その後アップルで商品化したものであるからだ。

 2000年ごろから、毎年、約1万人の社員のコンピテンシー(成果に直結する思考・行動特性)データを分析して、成果を出すための能力開発とはどうあるべきかについて研究してきた。 そこから導き出した結論はこうなる。「教育とは、自ら気づき、自律的に行動するように仕向けること」そのコンピテンシーで重要な特性・能力(想いのようなものも含む)の具体例を3つあげれば、挑戦心、やりきる力、多様性を承認できるコミュニケーション能力であろう。アップルのジョブスがこのコンピテンシー(行動特性)の意味を表す名言を残している。「出来ないのは、技術が足りないのではなく、想いが足りないからだ。」





 ユビキタス動画:26年前、Xerox PARCのMark Weiserは、現代のスマホ、iPad、TV会議システム等のコンセプトを既に試作していた。アップルのジョブスやマイクロソフトのビルゲイツは、これらを見学後、MacやWindowsなどを事業化した。


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2013年05月17日

 本当に、ブルーライトカット眼鏡は必要か。メーカーCMに誘導されて購入していないか。

 眼鏡を作ったことのない私が、眼鏡のJINSに行ってきた。ノートパソコンのLEDバックライトタイプを購入し、少し眼精疲労を感じたため、ブルーライトを軽減できる眼鏡を見るためだ。店舗の展示方法は、眼鏡フレームの種類、材質、形状および色で選べるようになっている。価格も、5990円、7990円ぐらいでフレームと度付きレンズが買える。初めて、眼鏡を作る身にとって、商品概要をネットで確認してから店舗に向かった。実際には、ブルーライトカットが付加すると、さらに、3990円がプラスされた。予想より安くはなかった。

 評判の店だけあって、店内は少し混んでいた。手の空いている店員が応対してくれた。ネットに表示されている基本的情報をいくつか質問した。それらにまともに答えられず、別の店員に聞きに行った。初めて眼鏡を作る身にとって、非常に不安な気持ちになった。結局、基本的情報は得られたが、客の想いを聴こうとするようには感じられない。他の商品なら、この店は諦めて、別の店に向かうところであった。そして、目の検査まで進んだ。たまたま、待合室で、長時間待たされた客が、店員の対応の悪さにブチ切れていた場面に遭遇した。両社の言い分を聞いてみると、怒るのも無理はない。

 目の検査は、アルバイト店員ではなくテキパキ処理できる店員であった。遠視、近視、乱視、老眼の度数を瞬時に自動測定できるハイテク測定器も使用していた。視力は別の機器で測定した。エンジニアの私は、機器の精度の高さに納得して、不安感が少し和らいだ。ここで、度数に合ったレンズでかけ心地を確認し、レンズの種類を選択した。最後に、フレームの調整を行い、購入手続きまで進んだ。しかし、レンズの大きさ、フレームの形状、色などのデザインのマッチングは、まだとられていなかった。結局、マッチングで、チタン合金のフレームを選んだため、高価な眼鏡となってしまった。

 ここで、非常に重要なことに気が付いた。この店では、眼鏡の選定から購入までのプロセスの説明をいっさいしてくれなかった。これが不安の根本原因なのだ。最初に接客するアルバイト店員は、非常に勉強不足で、不快にさえ感じてしまう。現在では、店舗数も急増中で、飛ぶ鳥を落とす勢いがあるが、強力な競合が現れると、店の評判はガタ落ちになる。店舗では、商品の魅力度も差別化の一つであるが、接客も重要な要素である。後で、眼科医に、ブルーライトの医学的問題点について問い合わせたところ、医学的に検証された論文は実在しないそうだ。CMに誘導されて購入してしまったかもしれない。


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2013年04月11日

社員追い出し、リストラ部屋への対抗策として、キャリアダウンの勧め

先日、ある人材開発支援会社が、企業社員のキャリアカウンセリング事業を立ち上げたいということで、ベテランのカウンセラーを募集していた。興味があったので、その説明会に参加してみた。説明会場に入ると、参加者はほとんど年配の方々で、いままでやってきたキャリアカウンセリングの現場と比べて、暗い雰囲気が漂っていた。「社員再生計画(仮称)」と書かれた説明資料が机の上に置かれていた。嫌な予感はしたが、一通り説明を聞くことにした。専門用語で言えば、PIP (Performance Improvement Plan)のことである。話題の「人材強化センター」、「キャリアデザイン室」などリストラ部屋に移動させられた社員へのプログラムも、これだと思われる。

 クライエントとなるほとんどの大手企業では、社員の約1%の輝きを失ってしまった社員が存在するとのこと。現在、社会で話題の電気メーカーでは、各々数百人規模になるらしい。地頭力の計算で試算しただけでも、日本だけで数百億円のビジネスチャンスとなるだろう。対象者は、40代、50代社員がほとんどのようだ。プログラムは、クライエント企業の人事担当、対象社員、上司、キャリアカウンセラー(個人)、人材開発支援会社ファシリテーターをいくつかのパターンで組み合わせて、面談や報告会を数回繰り返すものであった。プログラムの目的は、あくまでも、輝きを失った対象社員に自信をもたせて、自主的に転職してもらうことである。そして、転職の意思が固まると、転職支援サービスが受けられるものであった。ただ、うつなどの患者は、対象外であった。おそらく、産業医の担当であろう。

 安倍政権の産業競争力会議では、解雇を原則自由にする法改正を議論している。いままで、正社員を解雇する時、人員整理の必要性、解雇回避努力義務の遂行、被解雇者選定の合理性、手続きの妥当性の解雇4要件を満たさないといけなかった。。解雇規制緩和の理由は、労働市場を流動化して成長産業へ人が移動することで経済が成長し、労働市場が拡大することらしい。ドイツの事例では、短期的に失業者が500万人を超えたが、長期的には、雇用の流動性が高まり、逆に労働市場が拡大して失業者が減少したことを根拠にあげている。その法律が施行されるまでは、社内の担当者ではなく、社外のキャリアコンサルティング会社や人材紹介会社、産業医などが退職勧奨を行う立場になる、外部の人ならば、労働法上、退職勧奨にならないのだと言われている。

 「カウンセラーに話したことが、人事部に筒抜けになっているのではないか。」追い出し部屋のような事例が多くなるにつれて、企業でのキャリアカウンセリングが、相談を希望する社員の疑心暗鬼を深めることになる。昨今では、40代、50代のキャリアを積み上げた人たちでさえ、転職でキャリアアップすることは、至難の技である。輝きを失ってしまった社員を再生することは、さらに難作業になる。その打開策の一つとして取り上げたい方法は、キャリアダウンである。少しの努力で達成可能な、人材ニーズのある業種への職種転換である。例えば、介護、環境保全、NPO活動分野などが狙い目となる。プライドを捨て、肩肘張らずに、健康第一が幸福の近道となるのではないだろうか。


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2013年03月25日

ハローワーク非正規相談員の雇い止め、正社員にも解雇規制緩和の動き

 先日の東京新聞によると、ハローワークの非正規相談員などの2,200人が、突然「雇い止め」を告げられたとのこと。職員たちは、失業者の相談に乗りながら、自らも職を探している。これはジョークでなく現実の話である。民間企業が非正規労働者を採用する際は、労働契約法やパート労働法で規制され、雇い止めには歯止めがかかる。公務職場の非正規職員の場合、国家公務員法などに基づき「任用」される。1年単位で任用する非正規職員を保護する規定はない。ある非正規相談員は次のようなコメントをしている。「毎年、1月、2月になると更新されないのではないかと、びくびくしています」

 厚生労働省によると、2012年度の全国のハローワークの職員は31,765人。うち、非正規職員が20,176人と全体の63・5%にも及ぶ。部署によっては、正規職員の10倍以上の非正規職員がおり、主なサービスの担い手となっている。非正規職員は、リーマン・ショック後の2009年度に増員され、東日本大震災後も増やされた。労働組合は「被災地などでは、まだ多くの業務がある。大幅に減らしていいのか」と批判し、雇い止めになる職員に労働行政にふさわしい、きめ細かな対応を取るよう求めている。

 安倍政権の成長戦略づくりを担う産業競争力会議では、解雇を原則自由にするよう法改正が求められた。ショッキングなニュースである。いままで、正社員を解雇する時は、整理解雇の4要件を満たさないといけなかった。人員整理の必要性、解雇回避努力義務の遂行、被解雇者選定の合理性、手続きの妥当性である。解雇規制を緩和する理由は、労働市場を流動化して成長産業へ人が移動することで経済が成長し、労働市場が拡大することだと言う。ドイツの事例では、短期的に失業者が500万人を超えたが、長期的には、雇用の流動性が高まり、逆に労働市場が拡大して失業者が減少したことを根拠にあげている。

 グローバル化が進むと、企業の寿命も長くて30年レベルになるかもしれない。現実に、繊維産業、自動車関連産業に続き、ソニー、パナソニック、シャープなどの電気産業が淘汰されつつある。就職活動の学生も、もはや終身雇用を望んではいけない時代となってしまった。会社への帰属意識など求められないだろう。では、どう対処すればいいのか。皮肉にも、カウンセラーが学ぶ理論に、そのヒントが提示されている。1つ目は、クルンボルツのPlanned Happenstance 理論である。「キャリアについては、計画はあまり重要ではない。なぜなら、計画に囚われすぎてしまうからである。行動することが重要である。」 2つ目は、不確実性の時代には、やりたいことを選ぶのではなく、とにかく目の前のことをやってみようというサビカスの理論である。「キャリアを切り拓いていくためには、変化する役割に直面したときに、その変化を受け入れて、適応できる能力というのが必要。たとえば、自らが変わることによって適切な状況をつくる、目的を持って変化する、「個人と環境の相互作用によって変わる」。

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2013年03月11日

やはり中国はリスクが大。技術伝承の本質とは、・・・

 団塊世代が定年退職し、日本の技術伝承のありかたが問われている。退職後も、継続雇用と称して、大企業は安価なコストで専門職を雇用してきた。一部の企業では、彼らに、ノウハウを吐き出させようと、彼らを教育係りとしたり、彼らの技術をデジタル化して保存しようとしている。でも、中国進出した企業の多くは、中国企業に、技術移転せざるを得ない状況となっている。さらに、政治不安から、中国からの撤退も検討されているようだ。
 次の移転先として、ベトナムやミャンマーが脚光を浴びている。私は、10年以上前から、勤務先の役員にも中国でのカントリーリスクから、移転先候補のベストな選択肢として、日本に好意的で、勤勉なベトナムを推奨してきた。しかし、会社は、目先の利益や競合他社に同調した決定を優先してしまった。

 ところで、日本のメーカーの中には、競って資産を身軽にして、ものづくりをアウトソーシングしてしまっているところも多く存在する。ことのつまりは、中国や台湾、東南アジアなどに技術移転してしまい、生産コストの安い国を探していジプシーのような生活に陥ってしまった企業さえ出現している。それと同時に、日本企業から図面やノウハウが技術流出し、先端技術も容易にコピーされる状況になっている。

 例えば、組み立て産業では、金型技術やナノ技術がコア技術になっていますが、まだまだ自社でまかなえる企業は数少ない。もはや、遅きに失した感が強いが、日本のものづくりは、金型やナノ技術のようなコア技術に人材を投入、ストック化して、技術流出のリスク管理を徹底し、真似のされない技術開発に特化する必要に迫られている。同時に、特許権や意匠権のような知的財産権の発生する分野にも力を注ぐ必要が生じている。私がライフワークとする「モチベーション」と「創造性」の目標の具現化策である人材と知財のストック化こそが、どう体制が変化しようが、ゆるぎない方策と考えられる。

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2013年01月28日

真のメンターに巡り合う方法

 いままで、キャリアカウンセラー、キャリアアドバイザーあるいはメンターとして、主に、研究者、技術者および工学部の学生・大学院生の相談にのってきた。その中で、クライエントから良い質問があった。「良いメンターとはどうめぐり逢えばよいのか。」でした。ちなみに、メンターとは、「仕事、キャリアあるいは人生に対して適切なにアドバイスをしてくれる人」と定義され、語源は、トロイ戦争に出てくる名教師の名前に由来している。メンターに期待することは、概ね次のようなケースである。
 @今後のキャリアパスの参考にしたい。
 A仕事、キャリアあるいは人生で困ったときにアドバイスしてほしい。
 B仕事や人生に対するスタンスや考え方のヒントを与えてほしい。

 従来のメンターは職場の上司や先輩が一般的だったようだ。最近、成果主義などの人事制度を導入する企業が増えたり、メールへのコミュニケーションの代替化が進み、先輩や上司とじっくり話す機会が少なくなっている。いくつかの企業では、メンター制度を人事制度に組み入れている。役員自らメンターになったり、選抜された優秀な人材をメンターに指名したりしている。社長にもメンターに近いコーチがついている時代だ。ある意味では、企業の求める成果に一歩近づけるかもしれないが、真のメンターになっているのだろうか。

 少しでも参考になればと思い、私がめぐり逢ったメンターについて例をあげて何人かを紹介する。入社時には、エンジニアの卵として、一対一ではないが、技能エキスパートであったり、設計のエキスパートであった。2年間メンターを付けてもっらった。しかし、真のメンターは、企業で指名されたエキスパートの方々だとは思わなかった。その責任者である技術部門長を、私自身が勝手にメンターと思い、実習ノートで本音の意見交換をしていた。理由は、実習に対して想いが一番強い人だったからだ。製品の生産設計時には、設計部門の上司や先輩ではなく、電気関係を専門とする他部門のプロジェクトリーダーをメンターと思い、ディスカッションしていた。理由は、真の目的は何かの意味で、書いた図面の線一本一本の意味を質問してもらい、専門外の人から視点を変えて、設計とは何かを教えてもらった。マーケティングや人生についてなど、まだまだ、場面場面で別の多くのメンターを勝手に指名したものだ。

 良いメンターにめぐり合うためにはどうすればよいと思うか。ジャックウェルチの新刊書の「私ならこうする(日経新聞社)」を読んでいたら、今回のテーマへのジャックウェルチの回答が、私のメンターそのものであったことが理解できた。つまり、「最高のメンターとは、会社が作る制度のようなフォーマルなものではない。社内の人間であろうとなかろうと、同じ仕事についていようがいまいがこだわらなくてよい。喜んで教えてくれる人からあらゆる機会を捉えて学ぶこと、それこそが真のメンターなのだ。」ということに共感できた。なお、私自身が多くの方々からヒントやアドバイスをしてもらった感謝の気持ちとして、私も、強い希望をもったエンジニアのメンターを引き受けている。

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2013年01月19日

TRIZを活用する課程で地頭力は鍛えられる

 みなさんは、「優秀さ」という意味をどう解釈するだろうか。どこそこ大学を優秀な成績で卒業したというのが日本の企業の判断軸であった。なぜなら、企業の新卒採用で「指定校制度」というのが慣習として長い間存在していた。建前上は肯定しないが、現在も顕在のようだ。特に技術系では、人事担当者の言い分として、大学の教授のご機嫌を損ねると学生を推薦してくれないということのようだ。言い方を換えると、人事の役割を放棄してしまっていることと同じだ。

 優秀さ(頭がいい)というのは、どういうことを意味するのだろうか。例えば、細谷功氏が、Think(東洋経済新聞社)の中で、フェルミ推定という視点で「優秀さ(頭がいい)」を3軸で定義している。1軸目が「知識量」、2軸目が「機転が利くこと」、3軸目が「地頭力」としている。知識量は記憶力であり、機転が利くことは人の気持ちを瞬時に察して行動できることであり、地頭力は環境変化に対応して問題を解決できる能力である。この中で、地頭力の鍛え方が重要なのである。

 「地頭力」について、もう少しブレークダウンしてみよう。地頭力には、ロジカルシンキングの左脳思考と発想や感性の右脳思考の両者を兼ね備えていなければならない。前出の細谷功氏の言葉を借りれば、「地頭力」とは、@結論から考える「仮設思考力」、A全体から考えるフレームワーク思考力、B単純に考える「抽象化思考力」とされている。

 従来、左脳思考力であるロジカルシンキングについては、体系化され教育されMBAなどで訓練されてきた。しかし、右脳思考力については、あまり的確に提言されてきたものがない。私は、ここに「地頭力」の鍛える方法として、TRIZの活用を薦める。なぜなら、TRIZには、仮設思考力とほぼ同じに活用できる「究極の理想解」、ものごとをシステムと捉え全体像から俯瞰する「9画面法」、「一般化(抽象化)≒目的展開(機能展開)」というツールが用意され、訓練できる環境にある。左脳と右脳のコラボレーションこそTRIZの差別化要因であると考える。


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2013年01月15日

阿川佐和子さんの「聞く力」はハウツー本にあらず。生きるためのヒント

 12月27日のNHKの「朝いち」に阿川佐和子さんが出演していた。彼女が著した「聞く力」は、100万部を超え2012年のベストセラー書籍となっている。これだけ、基本的なコミュニケーション力に自信をもてない人が多いということなのか。裏話や本に書かれていないことが聞けるかもしれないと思ってテレビを注意深く観ていた。ベストセラーとなった要因として、友人たちが言うように、「阿川さんなら、話してもいいか。」と思わせていまうほど、信頼関係構築が上手い。話の中で、私も自分の体験したことと重ね合わせて考えると、いくつも腑に落ちることがある。。

 彼女が著した「聞く力」は、いわゆるハウツー本を書く目的で書かれてない。いままで、週刊文春でのいろいろなキャラクターの持ち主との対談、テレビ朝日のテレビタックルのビートたけしや個性的な論客たちを仕切る司会での経験則をまとめたとのことであった。その対談や司会で、成功例や失敗例から多くを学び、それをまとめて紹介したものと言っていた。より具体的な体験談であるので、多くの人に共感を与えたのかもしれない。謙虚で優しい眼差しの阿川さんの第一印象は、カウンセリング用語でラポール(信頼関係構築)を加速してくれるはずだ。

 番組の中で、「聞く力」のポイントをいくつか紹介してくれた。例えば、「面白がって聞く。」、「慰めの言葉は2秒後に。」、「安易に分かりますとは言わない。」、「相槌は人によって使い分ける。」など。そして、もう一つ皆に知って欲しい共感ポイントがあった。難しい上司やおじさんと上手くコミュニケーションをとる方法である。「褒めること」これにつきるようだ。「今日のネクタイ、似合ってますよ。」、「○○さんの笑顔は素敵ですね。」このように、何気ない会話の中に誉め言葉を入れると効果的だそうだ。雑誌の編集者から仕入れたとのこと。誰からも好かれる女の子に、その編集者も教えてもらったようだ。

 私も、大学の授業で、学生のモチベーション向上策の一つとして、「褒めること」の効果を実感した。通常の授業でも何か一つは褒めることにしている。そして、凄い仕掛けにもう一つ気づいた。例えば、プロジェクト型授業の最終報告会で、学部長、メーカーの商品開発部長などにコメンテーターとして講評をお願いしたことだ。第三者に褒めてもらうことは、非常に動機付け効果抜群でした。褒めた後に、仮に厳しい指摘を受けても、もっと勉強しなくちゃと思ってくれる。さらに、ノーベル賞の山中教授でさえ、亡くなった父に褒めてもらうのが今の一番の目標だと言っていたくらいだ。

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2013年01月08日

就活の理想解とは 高校までの間に地頭力をいかに磨くかである

 私は、技術開発コンサルタントや大学講師以外に、10%ぐらいの割合でキャリアカウンセラーも兼務している。最近、就活者から藁をもつかむ真剣な質問が急増している。マニュアルに書かれたようなアドバイスは、就活入門者には有効でも、数十社もエントリーしている者には、呪いにもならない。ここで、かなり参考となると思われるので、古いかもしれないが本質的な課題を提供できる事例である。就活の理想解(あるべき姿)かもしれない。オイルショックのころ、ものづくり企業はパニック状態で、多くの企業が採用を激減させていた。現代と違って、就活のマニュアル本もキャリアカウンセラーも存在しなかった。唯一の参考資料が、大学の学生課が収集した先輩が書いたアンケート結果だ。当時、自動車会社を志望していたが、縁故採用以外はゼロであった。そこで、興味ある商品でなく商品開発や設計業の職種に志望を変えた。志望先に選択したのが、パナソニック、ソニーおよび工作機械メーカーであった。

 ここに逆転の発想を活用してみた。企業の求める人材とのマッチングで齟齬が生じないようにするには、そうすればよいか。マニュアル的な対応でなく、論文や面接では、自分の意思どおり、脚色せず応答した。その結果、工作機械メーカーは、役員面接まで進んだ。服装は、6月の蒸し暑い時期だったため、まだその文化のない時代にクールビズを実践した。別の学生がスーツにネクタイなのに対して、ノーネクタイで半袖シャツで臨んだ。全て本音の受け答えで通した。面接が進むにつれ、面接官の一人が、高校野球の話題を振ってきた。これで、脈があると感じた。その後、健康診断があり、係りの女性スタッフに試験の感想を聞き、「○○さんの試験結果は、トップクラスのようです。」を引出した。そして、合格通知が届いた。その数日後、パナソニックの役員面接があり、本音で応えてみたが、不合格通知が届いた。斬新な考えは認められず、求める人材と異なっていたようだ。

 最後に、飛ぶ鳥を落とす勢いがあった当時のソニーの試験を受けた。それは斬新なプログラムであった。筆記試験は、他社と似たような問題であった。違うところは、一次試験合格者に対して、保養所で合宿選考が組まれていた。その中で、専門面接とコンピテンシー(成果に直結する思考・行動特性)面接が組み込まれていた。さらに、マーケティング実践試験も課せられた。数人単位のチームに分かれて、あるテーマについて周辺地域の住宅を訪問する市場調査を行い、レポートを纏め上げるものだった。ここまでやれば、メッキは剥がれる。本音でしか立ち向かえない。そして、役員面接があり、その待合室で、30分ぐらい、人事担当者と数人で雑談をした。役員面接では、納得できる受け答えはできなかった。でも、合格通知が届いた。入社後、採用担当者と懇親会があり、役員前の雑談が、実は、コンピテンシーをチェックする本番の試験だったことが明かされた。さらに、実家の近所の人たちから、興信所の調査があったことも聞いた。子供のころの様子や家族や近所との関係などを詳しく聞かれたそうである。もう一つの謎が解けた。当時の大賀社長は、仕事の能力は最終学歴ではなく、中学、高校までの能力の方が重要だという説を唱えていたようだ。なるほど、地頭力を確実にチェックできれば、企業は必ず伸びていく。

 パナソニックやソニーの凋落は、多くの人々にとってもショッキングな出来事であろう。それは、主に経営者の選択と集中や投資などの判断力が大きな原因でああるが、人材開発の源流管理にも大きな問題が隠されている。つまり、企業への入り口である採用も企業の未来を左右している。就活に理想解はない。マスコミのムードや自身や家族の先入観で選択してもいけない。ありのままの自分を企業側に選んでもらうのも有効かもしれない。自身で選ぶにしても、企業に選んでもらうにしても、挑戦心、やりきる力、学習力、リーダーシップ力、課題解決能力などコンピテンシー(成果に直結する思考・行動特性)を、子供のころから、いかに磨くかにかかっている。例えば、「やりきる力」は、お客様や自分自身との約束を守ることも意味する。それで、信頼関係が構築でき、自信に繋がり、高い目標も達成できる。子供のころから培ってきた強みや好奇心などの自己分析と自分はどうなりたいかの真摯な想いを、紙に書き出し意識することから道は拓けるであろう。

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2012年12月06日

どうしたIBM グルーバル時代のビジネスマンの処方箋

 2012年末の日経新聞に非常に残念な記事が掲載された。「日本IBMの人員削減を巡る動きが訴訟に発展している。最近、退社した元社員3人が10月15日、同社を相手取り解雇の無効と賃金の支払いを求めて東京地裁に提訴した。原告の一人は『突然解雇されて戸惑っている。こういうことが続いていいのかと思い、裁判に踏み切った』と語った。」日本IBMは、ここ10年間ぐらいで、ものづくり企業から脱皮を図り、システムソリューション主体の会社に転換を遂げてきた。今春、56年ぶりに外国人社長が就任した段階から、外資系企業特有のドライな印象を強めているようだ。

 少なくとも、数年前までは、リストラをする場合、自主的な逃げ道を残す方法をとり、タダの外資ではなく、日本IBMらしさがあった。日本的だった時代のエピソードを紹介する。日本IBMの人事企画部長の同い年の友人がおり、7〜8年前まで、富士ゼロックスと働きやすい会社ランキングの上位を競い合っていた。コンピテンシー(成果に直結する思考・行動特性)システムの開発、専門職制度の構築、キャリアカウンセリング制度の構築など、お互いにベンチマーキング(業界の垣根を越えたあるべき姿)されるような企画を仕掛け、切磋琢磨しあっていた。

 ところで、2005年の日経働きやすい会社ランキングでは、どうだったのだろうか。1位:日本IBM、2位:松下電器、3位:東芝、4位:NEC、5位:東京電力、6位:富士ゼロックス、となっていた。日本IBMは、正当な評価、休暇の取得状況、女性の活用等、外資系企業の良い面が企業文化として浸透しているとして評価されていた。参考のため、2012年のランキングは次のようであった。1位:パナソニック、2位:日立、3位:東芝、4位:ダイキン、5位:ソニー、6位:第一生命。この中で、パナソニックやソニーのように、リストラが常態化してきた企業も含まれており、必ずしも、経営の良し悪しとはリンクしていないようだ。

 グローバリズムの加速、労働環境の非正規化の拡大の時代に、うつにもならずどう生き抜くのかが大きな命題となりつつある。それのは、画期的な処方箋はない。私が薦めたいのは、厳しい時代のその節目節目で、よりベターな判断をするため、良いメンターにめぐり合うことである。ジャックウェルチが出した答えと同じである。「最高のメンターとは、会社が作る制度のようなフォーマルなものではない。社内の人間であろうとなかろうと、同じ仕事についていようがいまいがこだわらなくてよい。喜んで教えてくれる人からあらゆる機会を捉えて学ぶこと、それこそが真のメンターなのだ。」


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2012年10月10日

山中教授のノーベル賞が示した研究・技術者の能力の評価尺度

 iPS細胞とは、体のさまざまな組織を構成している細胞になる可能性を持った初期化可能な細胞のことである。Induced(人工)Pluripotent(多能性)Stem Cell(幹細胞)の略とされる。小文字の「i」には、「iPod」のように普及してほしいという願いが込められているそうだ。病気になる原因を明らかにする研究や、新しい薬を作るのに役立てたり、病気やケガで失われた組織をiPS細胞から作った細胞で補う「再生医療」に使ったりできると考えられている。これは、ゴードン教授の基礎研究がベースになっているとされているが、モノではなくヒトが対象であることから、より画期的である。ここでは、山中教授の研究者としての能力の切り口で考えてみたい。

 父の勧めもあり、学生時代に柔道の骨折でよくかかった整形外科医を目指した。神戸大を卒業し念願の研修医になったが、脊髄損傷や重症のリウマチなど根治療法のない患者が圧倒的に多かった。また、手術が下手で、研修医時代に教官から「山中」ではなく「ジャマ(邪魔)ナカ」と呼ばれていた。挫折を繰り返し、うつ病寸前の状態だったようだ。父の死後、「治療法の開発には基礎研究しかない」と考え、大阪市立大大学院への進学を決め、研究者に転身した。カリフォルニア大学留学を経て、自由な研究環境を求め公募で奈良先端科学技術大学で准教授となった。そして、京都大学のiPS細胞研究所の所長として迎えられた経歴をもつ。

 研修医1年目で亡くなった父に褒めてもらうのが今の一番の目標だと言っていた。父は工学部出身で手先が器用だったようだ。大阪府東大阪市でミシンの部品を作る町工場を経営していた。中学のころ父から「家業を継がんでええ。経営に向いていない。」と言われたそうだ。研修医時に出会った患者と父親の背中をみて育ち、夢の再生医療の扉を開いてきた。「いままでできないことをできるようにする」父親のスピリッツを愚直に実践してきたのであろう。

 研究者の能力とは何か。皆さんが理解しやすく、非常に興味深い事例となっている。一般的なエリートとはだいぶ違うようだ。研究テーマも自分に適したものは何かと追求しており、多くの挫折も味わっている。また、ゴールに向かって、数多くの失敗にもめげず挑戦しつづけている。それを成功するまでやりきったことが今日のノーベル賞に繋がったのである。つまり、コンピテンシーと呼ばれる「挑戦心」、「やりきる力」が一般の研究者と桁違いに違うのであろう。これこそが、大きな仕事を成し遂げた人に共通する能力の本質的要素なのである。

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2012年10月03日

「これは凄い。感動した。」 TRIZセミナーで何が起きたのか・・・。

 「お客様に感動を」を経営理念として、6年前に、ぷろえんじにあ(旧プロエンジニア教育研究所)を立ち上げた。特に、TRIZセミナー(創造性開発手法セミナー)では、10〜20%の受講者にはどうしても難解として受け取られてきた。ところが、先週、実施したTRIZセミナー1日コースでは、思いがけないことが起きた。セミナー終了と同時に、数人の受講者が私のところに駆け寄り、「これは、凄い。感動した。」と叫んだ。ちょうど、Serendipityの現象のように、いままで追い求めていた解決策がヒラヒラと天から舞い降りてきたような感覚である。

 そのTRIZセミナーは、年齢層が20代から50代と幅広く、女性が約30%の技術系を対象としていた。TRIZは初めての人がほとんどである。最適セミナー参加者数は、講師として参加者を把握できているとはいえず、やや多すぎる感がある。そのような状況で、いままで、大学で7年間、試行してきたものづくり教育の自律化支援プログラムの考え方を、今回初めて応用してみた。

 モチベーション向上施策の切り口を、@好奇心(面白さ)、A挑戦心、B意義・目的、Cチームのコミュニケーション、D承認(誉められること)の5つに集約する。その原理原則に則り、プログラムを改変してみた。ツカミ部分では、旬のエピソードを例に受講メリット(意義)を説明した。テキストの重要キーワードを所々空欄とし、好奇心を倍増させた。演習は、個人で考えるものとチームで考えるものに分けてメリハリをつけた。そして、演習の発表では、必ず良いところを見つけて誉めるプロセスを加えた。最後の演習の解答例には、興味をそそる省エネや魅力的新商品技術に繋げて、こういうプロセスで自分たちも挑戦さえすれば可能性があると思わせた。

 いままで、何十回とセミナーを実施してきたが、満足度80%まで達成していることで、改善・改革を怠ってきたようである。セミナーの中身に照らして言えば、いままで、不満足要因を潰して改善活動を行う、なぜなぜ展開のアプローチであった。今回のアプローチは、何のためにセミナーを実施するのかを考える目的展開のアプローチで攻めてみたわけである。つまり、なぜなぜ展開では改善効果レベルであり、改革レベルの解決策はなかなか得られにくい。長い間忘れかけていた、ものごとの本質まで追求する目的展開の威力を身をもって体験できた。

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2012年07月01日

ソニーは歌を忘れたカナリアか?エンジニアよ原点に還れ!

 ソニー、パナソニック、シャープ、NEC等々、数千億円レベルの損失により、1万人単位のリストラ計画が相次いでいます。液晶テレビ事業の戦略の誤りなど、多くの経営責任もありますが、エンジニアの視点に立って、何をしなければいけないのかもアドバイスを求められます。私が在籍した企業の先輩や社会から学んだことを、ものづくりの原理原則として整理してみました。多くのエンジニアのみなさんが参考にしていただければ、自ずと明日からの行動に変化が見られるのではないでしょうか。まず、私が実践してきた原理原則の3つは、ソニースピリッツとも言われております。
 @自由闊達(技術の上では皆平等、楽しくなければ仕事ではない)
 A素人アイデア尊重(知見者の意見は参考程度)
 Bチャレンジ精神(目標は世界一)

 エンジニアの行動指針として、お客様の視点(マーケティング風)から整理すると次のようになります。
 @お客様の欲しがるものではなく、お客様のためになるものを創れ
 A良いものを安く、より新しいものを早く
 Bサイズやコストは可能性で決めるな。必要性、必然性できめろ
 C新しい種(商品)は育つ畑(市場)に蒔け
 D市場は調査をするのではなく創造するもの世界初商品の場合調査はあてにならない

 先輩達から受け継がれてきた暗黙知(良い意味で盗んできた)である、研究開発の行動指針は次のようなことだと思います。これは、ソニーエンジニアのDNAでもあります。
 @自分で手を下し、手を汚して初めて本質がわかる
 A技術の世界に常識はない。無理なものは、別な視点でアプローチする
 B他社の動きを気にし始めるのは負けの始り。人まねはするな
 C素性のよいものを見つけ出す。開発は、パラレルに進め、一番すんなりと出来たものが素性のよい商品
 D使った知恵の量だけ付加価値が得られる
 Eできない理由はできることの証拠。できない理由を解決すればいい
 F不幸にして意気地のない上司についた時、新しいアイデアは、上司に黙って、まずプロトタイプを創れ

 ここ10数年の間、日本のものづくりは、製造現場だけでなく、研究開発まで海外移管され、技術と雇用の空洞化を加速させています。改善的対応策をいくら講じても何ら解決しない。今こそ、あるべき姿(TRIZの究極の理想解)を深堀りすべきだと思います。例えば、その成功モデルは、アップルのジョブスにあります。彼は、ソニーから多くのヒントを吸収し、ゼロックスの研究所でユビキタス概念に出会い、先にユビキタスPCなどを商品化したのです。

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2012年06月21日

心の琴線に触れた小島兆二展の水彩画

ススキ野原.jpg 50年ぶりに、幼なじみの小島兆二君から個展開催の電話があった。「定年後からまた、絵を描き始めたんだ。君もやれよ。」と生き生きした声が弾んだ。明海大学病院(東部東上線川角駅から徒歩10分城西大学の向かい側に位置している)のイベントコーナーで、2012年6月1日から7月31日まで開催されている。早速、家族に声をかけたら、家内が一緒に鑑賞したいと言ってくれた。約3時間の東武東上線の旅となった。

 全部で17点の水彩画作品が展示されていた。非常に味わい深い作品が多かった。一般的には、水彩画は、ソフトなタッチの筆使いの作品が多い。彼の作品は、どれも、油絵のように濃い色使いの出来上がりである。中でも特に、「ススキ野原」「軽井沢」「平家の里」には感動させられた。「ススキ野原」は、秋の爽やかで少し冷たい風のざわめきを感じさせてくれる。「軽井沢」は、森林浴の心地よさが疑似体験できるほど時空を超えた趣を感じさせる。「平家の里」は、雪深い里山の人々の辛抱強さみたいなものを思い出させる。

 子供の頃、小島兆二君とは、お互いに、展覧会に出品して、賞を競う間柄だったことを思い出した。これが、絵を描きたくなるきっかけになるかもしれない。台風が上陸しているにもかかわらず、小島兆二展を見た後、シャガール展(日本橋高島屋にて開催)まではしごしてしまった。シャガール展は、作品数が多く、非常に得をした気分となった。来月は、フェルメール展も予定されており、さびれた感性を甦らせてくれそうだ。

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2010年10月19日

坂本龍馬は江戸時代からTRIZを使っていた?

 TRIZと坂本龍馬は何の関係があるのだと言う人がいるかもしれません。実は、大いに関係があるのです。龍馬は、海援隊の時代、いろは丸を率い、岡山県の鞆の浦沖で、海難事故を起こしてしまいました。紀州藩の蒸気船と衝突してしまい、海援隊のいろは丸は沈没させられてしまったのです。

 鞆の浦にて、紀州藩との第一回の海難審判の打ち合わせが始まったのです。もちろん、徳川御三家の紀州藩と脱藩浪士の海援隊では勝負になりません。このままいけば泣き寝入りしかないと、誰もが思っていました。ここで、龍馬が、TRIZの考え方を使って、みごと解決したのです。

 ところで、TRIZから、どのようなヒントが得られるのでしょうか。40の発明原理では、逆転の発想原理、仲介原理、機械的振動原理、多次元移行原理などで、容易に解決策の浮かぶヒントをもらえます。また、、究極の理想解(あるべき姿)を追求してもよいし、物理的矛盾や9画面法の解決策の一つである、「上位概念に移行する」も有効のようです。

 具体的解決策は、まず、長崎の色街で、海難事故は紀州藩が原因だというような流行歌を煽ったのです(現代風に言えば、マスコミを使って検察が風を吹かせたというところでしょうか。TRIZでは、機械的振動原理により、民衆を刺激させると考える)。次に、紀州藩の勘定奉行が、審判は、長崎奉行にやってもらおうと提案したのですが、龍馬は、英国人に万国航法で審判させたのです(TRIZでは、多次元移行原理または上位概念に移行するをヒントに、日本の審判ではなくグローバルスタンダードを活用すると考える)。その結果、実質4万両ほどの損害を8万両以上まで吊り上げて勝ち取ったのです。

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2010年02月04日

今、エンジニアに必要な倫理観

 企業不祥事の問題点には、隠された重要なテーマが存在していると思います。そこに勤務するエンジニアの倫理観です。マスコミを騒がしている事件だけでも、挙げればきりがないでしょう。例えば、大手菓子メーカーが、何年も前から消費期限切れの材料や衛生管理の不十分な材料を使ったケーキや菓子を製造・販売していた問題は、営業停止に迫られたショッキングなケースでした。企業によっては、じょれらの情報を開示しています。トラックメーカーでは、タイヤの脱輪事故でリコールを提出したり、大手複写機メーカーでは、発火するおそれのある部品を使用していたとする回収情報を開示したりしています。

 人間が行うことは、法律やルールなどでは既定できないほど複雑なものです。そこで着目すべき点は、人間には、法律やルールを理解する以上に“判断能力”があるということだと思います。法律やルールで規定された社会では、法律やルールの違反がなければ、なにをやってもよいという法律、ルール至上主義の行動様式が生まれやすくなっていたのかもしれません。

 いっぽう、エンジニア個人として、倫理問題を意識する機会は稀だと思います。企業や組織が問題を起こしたのだから、その責任は主として経営者にあるはずです。 問われるべきは雇われ人の倫理ではなく、経営者の倫理だと思います。そのように考えているエンジニア諸氏も多いと思われます。エンジニアとしては、「経営者が資金や時間をくれなかったことの方により大きな責任がある。」 と言いたいところでしょうが、最近では、それは通らなくなっています。なぜなら、裁判所も事故を防止しなかったエンジニアにも厳しい判断をしている判例も出始めているからです。

 今、まさにエンジニアの出番なのです。ものづくり企業や組織の不祥事を未然に防止し、社会を荒廃から守れるのはエンジニアしかいないといっても過言ではないかもしれません。そのためには、日常から上司やトップにもの言えるプロフェッショナルになるべく、コンピテンシー(思考・行動特性)と人間性を磨いておくことだと思います。なぜなら、ものづくりに関する限り、技術と製造物の関係をきちんと把握できるのはエンジニアであり、災害などを防止できるのもエンジニアなのであるから。事後の内部告発よりも未然防止が重要なのです。

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2010年02月01日

井深語録とソニーのDNA

 社会経済環境の混沌とした状況が、ここ数年続いています。リーマンショックで、混沌さの度合いが加速されたようだ。行き過ぎた規制緩和による労働者派遣法の改正、成果主義の導入による度の過ぎた個人主義の浸透によりコミニュケーションの希薄化、若者の就職難、自殺者の3万人超え、うつ病やその予備軍の激増、過度なコスト競争(レッドオーシャン戦略)によるデフレスパイラルの加速など・・・。この辺で、立ち止まって、どうしたらよいかを考えてみましょう。

 私自身の体験を通して、志や判断基準や価値観に強く影響を与えた言葉や考え方の一端を紹介してみようと思います。もちろん、幼いころからの責任感、正義感、志、感動、など両親や祖父からの価値観のDNAも存在していると思います。でも、価値観や考え方を確立したのは、ソニー勤務時代の20代でした。最も影響を与えたのは、「人まねをしない」、「お客様に感動を与えるモノづくり」などの”ソニースピリッツ”のようです。その「ソニーのDNA」の根幹をなすのが、井深語録と呼ばれるものだと思います。

 ソニーのDNAと呼ばれるエピソードを示す井深語録のいくつかを紹介します。例えば次のようなメッセージでした。「好奇心がソニー製品を生んだというのは、間違いだと思うんだよね。非常に強烈な目的意識だけはあって、それを満たすために一体何をやったらいいか。そこに、独創性、創造性入れざるを得なかったわけですよね。」
「自分がいいものに気がついたら納得するまでやって、上司も納得させなければならない。トップがわからなかったらケンカしてでもいいところをわかってもらえるよう、とことんやっていかないと本物にはならないよね。ただ、アイデアだけ出して、独創性だ、創造性だと言っても仕方ないんだよね。」
「子供を良い学校に入れることも、塾へ通わせることも、決して悪いことだとは思わない。その前に、よい人間に育つように、できるだけの努力をするのが親の務めだろう・・・。この世を理想的な世界にと願うならば、まず、わが子の良いしつけを今日からしよう。」

 要するに、真の目的をはっきりさせて、みんなで知恵を出す。それを実現させるために、特に、いままで世の中にないものをやことを実行するときには、解決案を粘り強く説得していく。そして、子供のしつけや新入社員教育などは、モノゴトを価値観やその後の人生にまで影響を与えるわけで、極めて重要な意味を持っていいると思います。ここで、誰かがおなじようなことを言っていることに気がつきました。近代的組織論の提唱者C.I.バーナードがあげた@目的達成に向かう貢献意欲、A共通目的、Bコミュニケーションの3つのことです。つまり、これらを達成させる手段として、「創造性」が発揮されるべきなのだと思います。


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2010年01月28日

ディズニーランドのミッション

 ディズニーランドは、なぜ他の遊園地と違うのでしょうか。これは伝聞ですが、ディズニーランドを作るための訓練というのはすごいことをするそうです。例えば、ニューオリンズのレストランを作ろうとするときに、普通だったらルイジアナっぽいレストランを作ればそれで終わりです。しかし、三角州のような湿地帯をまず作ろうとするわけです。その湿地帯にはホタルが飛ぶから、ホタルを飛ばそうとするのです。そして、コーヒーの焼いた匂いがどこかからしてくるので、その匂いをつくってしまうそうです。継続的イノベーションをやっているのです。

 ディズニーランドのミッションというのは「思い出づくり」なのです。ランプシェードトーキングといって家に帰ったときにランプシェードの下で、お父さん、お母さん、子供が「楽しかったね。この時面白かったね」と言わせたいのです。ディズニーランドでは、アルバイトの人のことをキャストと呼んでいます。お客様はゲストです。積極的にお客様に話しかけるというのは道を案内するのも、思い出になるような案内の仕方をしなさいという考え方のようです。

 子供がちょっと迷子になったときも、その迷子を懐かしい思い出に変えてしまうわけです。そういうようなものをディズニーランドは持っています。そのために、イノベーションを繰り返しつづけるのだそうです。ですから、レストランでホタルが飛んでいなければ思い出にならないわけです。

 昨今のような大不況の時代には、どうしたらお客さまに足を運んでいただけるかを真剣に考える必要があります。一度来たお客さまをリピーターにできるかどうかです。最近、どこの店でもやっているようなポイントカードぐらいでは、どうにもなりません。どんな商品でも、サービスでも、「お客さまに感動」を与えないとダメということではないでしょうか。最近、経営破綻した日本航空も、マイレージや株主優待の尊属だけでは再生しないのではないでしょうか。


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ラベル:TRIZ 創造性
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2010年01月25日

ヤマト運輸の事業目的

 何年も前になるが、異業種交流会で面白い話を聴きました。製造業3社と半公共事業1社とサービス業1社という構成で、サービス業であるヤマト運輸の元気さが際立っていました。「サービスが先、利益は後」「現場第一主義」が徹底されているように感じました。

 10万人の社員・契約社員が年間約10億個の荷物を運んで1兆円の売上を上げる。入社した社員の半数は辞めていくということでした。でも、そのような環境の中で、現場に大幅に権限を委譲しているそうです。服装まで拠点で決めることができるようです。ある拠点では、ドライバーまでスローガン入りのネクタイ着用を義務付けたとのことでした。それで大いに業績が上がったそうです。水平展開自体も各拠点に任されているので、ネクタイはその拠点のその拠点長の時代にとどまったとのことです。実績とメンバーからの信頼があればどんどん上位職に立候補できるそうです。

 ところで、ヤマト運輸といえば、故小倉昌男氏が宅急便を始めるときに、考えたプロセスが「目的展開」だったと言われております。事業のドメイン(事業領域)を決めるときに、その目的は?、その目的は?と突き詰めて行ったそうです。つまり、運送業の「真の目的」を、最終的に「日本国内どこでも1日で届ける」ことに決めたわけです。お客様ニーズにベストマッチしたすばらしいコンセプトです。

 現場に元気を出させる各種の工夫がなされているようです。新しいサービスは60%の確信があったらともかく現場に出してみて、現場の声、顧客の声を聞きながらいいものにしていく、という進め方のようです。NHKの「プロジェクトX」で、車も通れなくなった雪山を荷物を担いで歩いた、というエピソードが紹介されていましたが、そういうエピソードや考え方が現在でもあたりまえのように受け継がれているようで、その徹底振りに驚きました。


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ラベル:TRIZ 目的展開
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2010年01月15日

課題解決力とソフトウェア事例

 ロジカルシンキングの基本形として次の2つがよく知られています。課題解決の現場では、これらをTPOに応じて使い分けることが要求されるわけです。
 A 演繹的思考法
 B 帰納的思考法

 デカルトの提唱した「演繹的思考法」とは、普遍的原理から論理的推論によって個別の事柄を導く方法のことです。代表的なものは三段論法というもので、大前提・小前提・結論によって事柄を説明していきます。例えば、A君はB君より大きい、C君はA君より大きい。従ってC君はB君より大きいということに なる。 ベーコンの唱えた「帰納的思考法」とは、観察・実験を通して集めた個々の経験的事実から、それらに共通する普遍的な法則を求めるという方法です。仮設、検証、結論もほぼこの考え方といえるでしょう。例えば次のように説明されるようです。

 事例収集:「A君は死んだ。B君も死んだ。C君も死んだ」
 因果関係:「人間だから死んだ」
 結論:  「人間は死ぬ」

 技術の現場では、演繹法、機能法はどのように応用されるのでしょうか。例えば、プログラム開発には、次のように応用されていると言われています。
 ・ウォータホール・モデル
  演繹法により設計されていて、間違っていた場合は修正が難しい。
 ・プロトタイピング・モデル
  帰納法とされている。
 ・スパイラル・モデル
  完成、検証、修正を繰り返して開発するため、演繹法と帰納法の両方を使用している。

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2010年01月07日

頑張り過ぎない生き方

 成果とは何を言うのでしょうか。特許、コストダウン、論文、利益創出のためのコンセプト立案、お客様満足の向上、・・・などがあげられます。これらを実現するために何が重要かと言うと、やはり、人の知恵(アイデア)が重要となります。

 多くの企業では、社員の報酬を会社の業績にリンクさせたり、個人の業績評価を定量的に表現させたりしています。目で見える成果が要求されてきて、ついつい目先の成果を追ってしまいがちです。試行錯誤的な発想で業務を実践していると、効率的にきっちりやっている人(企業)とドンドン差が開いてくるのではないでしょうか。

 右脳と左脳を交互にうまく使いこなして、スピーディに発想する方法を武装したいと思いませんか。難しいことは考えずに、40の発明原理をヒントに課題や問題点の対応策を発想してみましょう。知人のハードウェアエンジニアやソフトウェアエンジニアの中にも、40の発明原理を素直に活用して、大きな成果をあげている人たちが、たくさん出てきています。

 つまり、創造力を育てることや課題解決力を強化することに直結してくるのです。何も、勝間和代さんの生き方を実践せよと言っているのではありません。私自身も、30代は家庭も顧みず、勝間和代さんの考え方に近い生き方でした。仕事上の成果はかなり高いものとなりましたが、40歳で燃え尽き症候群になってしまいました。50代前半になってから、キャリアカウンセリングに出会い、人生全体を俯瞰して見られるようになりました。むしろ、香山リカさんの「しがみつかない生き方」の方を基本スタンスにして、知恵を使うことが良いのではという結論になったわけです。

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ラベル:TRIZ 成果
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2009年12月28日

働く喜びとコミュニケーション

 ある団体の経営革新提言発表会の今年度の提言は、興味深いものでした。脳科学者、医学者、人類学者、経営者、心理学者の視点からまとめられていたのです。その中で、次の2点が、いまでも、引っかかっています。つまり、「協働作業」や「コミュニケーション」といった他者とのかかわり、および、報酬などの外発的動機付けではなく自発性や好奇心といった「内発的動機付け」が重要であるということでした。

 チンパンジーの研究で有名な、人類学者の長谷川真理子総合研究大学院大学教授の研究が興味深い。人には、「三項関係の理解」「動作模倣」「言語表現力」という3つの脳の機能があると言います。三項関係とは、「自分と誰かと何かのものの3つの間の関係の中で、人はお互いに見ているものを察して頷きあい、一緒になって持ち上げるなどの協働作業に移すことができる。」というものだそうです。チンパンジーの場合には、二項関係にとどまるらしいのです。 ロチェスター大学の心理学教授であるエドワード・デシ教授は、内発的動機付けにつながる、人が生得的に持っている心理的欲求(生理的欲求に対して)として、『自律性への欲求』『有能感への欲求』『関係性への欲求』の3つを上げています。有能感とは、コンピテンシーのことであり、関係性とは他者とつながっていたいということになります。

 ここで、思い起こされる理論があります。近代的組織論の提唱者C.I.バーナードによれば、組織成立の要件を次のように3つあげています。
 @目的達成に向かう貢献意欲(≒コミットメント)
  →そのためには責任と権限の明確化が重要
 A共通の目的
 Bコミュニケーション
確かに、責任と権限を明確化し、共通の目的を明確化すれば、建前上は組織は動くと思います。しかし、三番目の「コミュニケーション」がやっかいなのでしょう。どうやら、ここにコツがありそうです。

 学問的には、そうなのですが、これだけだと分かりにくいと思います。そこで、この考え方を具体的に実践してみたわけです。例えば、次のようなことが分かったわけです。成果主義の考え方だけですと、個人主義に陥り、組織として成り立たなくなってしまいます。最近では、やはり、チーム力が重要だねという考え方に戻ってきているのではないでしょうか。もう少し分かり易い例を示すとこうなります。私は、最近、セミナーのプログラムの中に、チームディスカッションを意識的に多く配分するようにしています。こうすることで、「協働作業」、「他者への関係性(コミュニケーション)」、「内発的動機付け(目的達成に向かう貢献意欲)」などが励起され、達成感や満足感が向上できています。これは、アンケートによっても裏づけられています。

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2009年12月24日

人生は旅である・・・

「人生とは旅であり、旅とは人生である。」元サッカーワールドカップ代表の中田英寿選手が選手引退の日にウェブに衝撃的なメッセージを寄せました。まだ30前後の年齢である。美空ひばりの歌にも「生きることは、旅すること・・・」とあります。また、メジャーリーガーのイチロー選手は、子供の時から、将来のキャリアデザインを考えていたようです。「一流のプロ野球選手になる。そのためには、中学、高校ともに全国大会に出場する。そのためには、練習、練習、練習である。」他人の人生は、ほっといてくれと言われるかもしれないが、「何のために生きるのか」を意識することは非常に重要であります。なぜなら、人生の目的を意識する人と意識しない人の差は後悔の多寡に相当すると考えられるからです。

 数年前から、主に企業の技術者を対象に、キャリアカウンセリングを実施してきました。また、自分の属している会社外の研究者やエンジニアも含めて、高度エンジニアを目指す人たちの相談にのり、彼らの成長を支援するメンターとしての役割も果たしてきたつもりです。それらの中で、研究開発部門のリストラクチャリングも珍しくありません。いままで担当してきた研究開発テーマを止めて新しいテーマを探さなければならないとか、チームで各々の専門を分担して仕事をしてきたため、自分の強みがみつからなず、今後何を選択していったらよいかわからないというような多くの相談を受けます。

 それらをきっかけに、私のいままでの人材開発での仮説検証をもとにした想いを実現するため、新しいコンセプトの「新社会人や若手のためのキャリアデザイン」講座を開講しました。これは、何のために働くのかなど、自身のキャリアデザインを未来から俯瞰し明確化させることで、何を学び、それをどう活かすかを考え、自律的に思考・行動できる人材を倍増することを目的としたものです。いわば、教育のあるべき姿を狙った講座と考えました。これにより、多くの人生の課題に対するヒントをいただきました。

 業界再編やリストラにより、企業の考えるキャリアパスは夢物語となってきたようです。キャリアデザインをイメージしておかないと環境変化に対応できないのです。何も、勝間和代さんの生き方を実践せよと言っているのでもありません。むしろ、香山リカさんの「しがみつかない生き方」の方に近いかもしれません。30代に、人生全体から俯瞰して、何のために働くのかを考え直すのです。自身のキャリアデザインをより明確化させることで、何を学び、それをどう活かすかの判断力を養い、自律的に思考・行動できるようになって欲しいのです。視野を広げるために、先輩の助言に耳を傾け、悔いのない、目的をもった人生、働き方、仕事を考えていただきたいのです。


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2009年12月22日

TRIZを身近にする「SEのスピード発想術」

 時空を超えた旅に出ませんか。経済環境が厳しい時期、エンジニアのみなさんにとって、発想の転換が求められています。デフレでコスト勝負のレッドオーシャン戦略に陥っていませんか。さあ、土俵を変えて、ブルーオーシャンに漕ぎ出しましょう。創造性開発手法TRIZ(トゥリーズ)を多くの場面で試してみていただきたいと思います。「SEのスピード発想術(技術評論社:1480円+税)」発刊です。TRIZ初心者にもわかりやすく、玄人にも気づきを与えるがコンセプトです。価格面でも、専門書からビジネス書レベルまでにみなさまの負担を下げました。これにより、TRIZが、専門領域を問わず、更に多くの人に役立つことを願っています。

 もし、みなさんが困りに困ったときにどうしますか。そうです。何かよい方法はないかとアイデア出しをします。そういうとき、創造性開発手法TRIZ(トゥリーズ)でアイデア出しすると、予想以上のレベルの解決策を、スピーディに見つけられるはずです。今回、SEのための40の発明原理を、図解ヒント集として提案します。この中には、ソフトウェアだけでなくハードウェアやビジネス・日常生活領域まで、アイデアのヒントをたくさん用意しました。コンサルティング経験から判断すると、日常の課題は、これだけでほとんど解決できると思います。

 ところで、日本の研究・技術者総数は、平成17国勢調査から予測すると、総人口の約2%だそうです。つまり、約300万人になります。その内訳は、ハードウェア技術者90万人(電気:40万人、機械:30万人、バイオ他:20万人)。ソフトウェア技術者90万人(SE:40万人)。土木・建築技術者80万人、研究者20万人、その他技術者20万人。この中で、特に、慢性的人材不足のソフトウェア技術者の知的生産性を革新したいと考えました。

 SEの現場では今、スピーディな課題解決スキルが求められています。そのとき、大きな武器となるのが体系的発想法です。まずは、目的展開やなぜなぜ展開によって、真の目的や根本原因を明確にしましょう。そして、40の発明原理、9画面法、究極の理想解などからなる創造性開発手法「TRIZ」(トゥリーズ)を活用し、ブレークスルーできるアイデアをスピーディに生み出しませんか。時空を超えた解決策が待っています。

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2008年04月15日

人間の能力の論理的能力と創造力をうまく使うには

 人間の知的能力には、二面性があるとされています。一つ目はものごとを判断する論理的能力、二つ目は新しいアイデアを生み出す創造力です。言い換えれば、左脳と右脳の特性そのものになると思います。私の経験則から導き出した仮説を若干誇張して述べてみます。例えば、15歳から65歳まで主な知的活動を行うと仮定しますと、論理的能力は15歳で0であるが、65歳では100になります。いっぽう、創造力は逆で、15歳で100、65歳で0になります。両者の交点は40歳で、もしこの両者のバランスが重要と考えますと40歳前後で大きな仕事ができることになります。

 私の例で言えば、一番創造性の高い仕事をしたのは32歳の時でした。また、技術的業務で会社の利益に大きな貢献ができたのが38歳の時でした。ちなみ、中村修二氏の青色ダイオードは35歳の時、ノーベル賞のエサキダイオードは32歳の時、そして、田中耕一氏のノーベル賞受賞特許は28歳の時の仕事となっています。創造的仕事は30歳前後、マネージメントも含めた利益創出の確率の高い年齢が40歳ということでしょう。かなり、うなづけるところもあるのではないでしょうか。

 市場のデジタル化、技術の複雑化、地球環境や雇用環境の激変などにより、エンジニアといえども安閑としていられなくなってしまいました。今後は、技術の専門性だけでなく、「ビジネス性」と「知恵」のターボエンジンを装備していなければ生き残れなくなっているようです。その具体例が大学院ではないでしょうか。一部の最先端研究分野を除き、数年余分に、教授のアシスタントとして専門技術を学んできましたというだけでは、企業にとっては魅力なしです。

 企業や社会で必要な能力というのは、ある特定分野の専門知識ではないのです。たまたま旬の研究テーマの場合には例外ですが。今後、10年、20年にわたり利益創出の源泉となっていただかなければならないからです。「ビジネス性」と「知恵」は、MBA的な知識を学べば身に付くかといえばそうでもないと思います。現場のハードルの高い課題にチャレンジして、ブレークスルーしてこそ真に身に付くのだと思います。そこに使う合理的なツールとして「マーケティング」や「TRIZ」があるわけです。努々使い方を間違えないことです。


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2008年04月14日

面接の極意は存在するのか

 大学4年生や修士2年目の学生は、就職活動で忙しい毎日だと思います。しかし、多くの学生は内定をもらえず四苦八苦しているのではないでしょうか。ある新聞の調査によると、4月末7時点の就職内定率は、なんともう27%にも達しているそうです。学生の売り手市場には変わりないようです。しかし、企業が欲しい人材は、これから見つけられる確率が低いのではないでしょうか。なぜなら、企業側も学生側も相思相愛のケースですので、判断が容易だからです。これからが、磨けば光る原石を見つけられる正念場なのでしょう。

 内定を獲得できる人は、同じ人が一人で何社も内定されているのではないでしょうか。そのような背景も加味すると、まだ80%の学生はこれからが勝負なのです。本当に実力をもちながら、自分の良さを売り込めないで、不合格を繰り返す人も多いと思います。それを打破するためには、自分の強みと弱みを第三者のキャリアカウンセラーに診断してみてもらうことを薦めます。そこから自分のマーケティングドメイン(存在理由)を紙に書き出すことです。

 ところで、俳優の奥田英二さんが、あるインタビューで、面接の極意と呼ばれるスキルを話していました。無名のころ、俳優のオーディジョンなどの面接で、試験管の話を良く聴き、質問に答えながらじっと試験管の目と目の間を凝視していることに神経を集中していたそうです。それも、数回、そのスキルを使い、みごとその難関試験に合格したそうです。要するに、相手の目を見て、よく傾聴することがよい話に繋がっている極意(スキル)なのです。
 
 面接のスキルだけをいくら磨いても、それだけで就職試験で内定を獲得できるかどうかは疑問です。ただ、どんぐりの背くらべのレベルにあるときには有効ぐらいに考えておいてください。やはり、中身が最重要なのです。その基準も環境変化の激しい時代には、はっきりいえることがあります。それは、知識の多寡ではないということです。最重要な要素の一つ目が、できそうもないことにも果敢に挑戦する姿勢です。二つ目が、その挑戦の仕方で、サッカーのオシム前監督が言われていた「走りながら実行できるか」ということです。ただし、うつ病とその予備軍を大勢抱える企業にとって、コミュニケーション能力や打たれ強さ(ストレス耐性)は前提条件となります。


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2008年04月11日

GoogleとTRIZで世界規模の技術力を予測してみると

 Googleには、Google EarthとGoogle Trendsというすばらしいツールがあります。Google Earthによれば、アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、中国のみならず、北朝鮮など秘密国家のすみずみまで、航空写真で俯瞰できます。地球上の物理的変化が見えてしまいます。Google Trendsというツールは、検索のアクセスボリュームを使って、全世界でそのキーワードがどうなっているのか傾向を分析できます。このブログのキーワードに使っている「TRIZ」でその傾向を再度分析してみます。この結果は、マーケティングの市場分析の代替特性として評価したり、戦略の市場動向調査データに活用できます。ただし、ロシア語圏だけは例外要因もあると考えています。

1年前にも、Google Trendsというツールを使いTRIZの関心の高さや普及状況の動向を調べて報告しましたが、約1年経つと情勢の変化が現れました。2006年後半から全世界のTRIZへの関心が低下していることは、1年前の傾向と変化がありません。イラン、韓国、台湾およびベトナムでは相変わらず活発な様子が見受けられます。日本での関心は、全世界のトレンドに近く減少傾向と判断できます。そんな中、インド、ブラジル、タイでの関心の高さが上昇しsているようです。

 これを裏付けるデータとして、いくつかあげられます。例えば、Googleのデータ数の推移やTRIZCON、ETRIAなどのカンファレンスの参加者や報告内容などです。 TRIZCONは、アメリカの TRIZ 研究者らによって設立されたアルトシュラー・インスチチュートが年に一度開催する大会で、1999 年に第一回が開催され今年で10年目を迎えます。これらの発表者数、参加者数、参加国などのトレンドです。実際に、これらのデータとも傾向は近似していると思われます。

 私は、従来の方法でのTRIZの普及の曲がり角になっていると考えております。TRIZという世界最強の課題解決ツールを使わないのは損失が大きい。それをどうしたらよいのかブレークスルーしようと、お金のあまりかからない方法でやさしく教えるなどいくつかの施策を試行錯誤しています。多くのユーザーアンケートや書籍の普及状況などから、原因として考えられることは、ツールにお金がかかってきたこと、ツールの中に多くのサブツールが存在し難解であると言われていること、欧米での関心が激減してきたことなどがあげられます。韓国、インド、ベトナムなど資源が少なく人づくり(教育)に重点を置いている国の技術力向上がブレークスルーの突破口になればよいと思っています。


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2008年04月10日

目指すは環境と健康と食料自給率

 中国産の毒餃子問題が、日本の食糧自給率が30%台の低さをクローズアップさせてくれています。都市化、工業化の波は人間本来の営みをも否定してしまっているように思えます。また、団塊の世代が定年の年齢にさしかかり、高齢化も止められません。それに伴い、医療費や被介護者も年々増加傾向にあります。そろそろ、TRIZのSカーブ分析でいう「成長期」、「成熟期」の価値観から脱皮した考え方をする必要になってきたと思います。「成熟期」から「衰退期」になってきているわけです。

 セオリー通りだと、「衰退期」になるとコスト競争に陥り、企業も従業員も努力しても疲弊するばかりとなります。そこで、従来とは違った視点でビジネスも考えなければいけなくなってきています。そのブレークスルーのヒントとなるキーワードが、「環境」、「健康」、「食料自給率」になるわけです。食料自給率を上げるために地方の農業を活性化させるのです。地産地消を推進すると、中国から食料を輸入削減できて、CO2削減にも貢献できるはずです。団塊の世代の余った労働力を、農業や介護へんと転換させていく。自然と接する機会が増加し健康へとつながる。自然の摂理にも適応できてしまうわけです。

 ちょうど、ガソリンの暫定税率期限切れに伴い、ガソリンの価格が下がるとCO2を増大させるため、高いままの方がよいとの意見もあります。これは目先の論理で、ではなぜ道路に予算を重点配分するのか、論理的に矛盾してしまいます。ガソリン税で、環境対策として、太陽電池、風力発電、燃料電池、農業奨励などに予算配分するのであれば、納得できるのではないでしょうか。やはり、「何のためにやるのか」と真の目的を問い直す時期にきていると思います。

 日本も内需拡大策として、「環境」、「健康」、「食料自給率」に予算の重点配分を転換し、ノウハウを身につける時期にきています。今後の新規事業のテーマとして、社会貢献できるテーマに投資して、競争力をつけましょう。その蓄積できたノウハウを外国に展開すればよいわけです。コストの安い国でものづくりをして輸入して目先の利益を得る一部の企業、政治家の私利私欲だけでは、最終的に、「無駄なコスト競争」のまま衰退期から抜け出せなくなります。


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2008年04月09日

人事部は必要ないのか

 実際に人事部をなくしてしまった企業が、積水化学工業です。ユニット型住宅「セキスイハイム」や住宅建材、高機能プラスチックなどで知られています。2007年1月、人事部を廃止し、本来の残すべき人事機能を人材グループとしてCSR部の中に移しました。「せっかく積水化学を選んだ従業員が、うっとうしいなと毎日思って会社に来て、いい仕事をするわけがない。また、人事部は人事部で人事考課をつけたり、異動させたり、社員を管理することが仕事と思っている。本人の持っている能力や可能性は氷山のようなもの。海の下に潜んでいる9割をどう発揮させるか。そういうことをやろうよ」と社長が言っていたそうです。

 社員がいい仕事をすれば業績がついてくると社長は思っています。いい仕事とは、従業員がその仕事に惚れ込んで、その意味をきちっと理解して進めていくことです。従業員をそういう方向に持っていくにはどうすればいいか。それを考えると、人事部が異動や人事評価といった人事管理を行う権限をもつというのは不可思議な話かもしれません。部下の仕事ぶりを知っているのはそのライン長です。ライン長が従業員を育てるという意識をしっかり持って仕事をしていくことがあるべき姿なのでしょう。その証拠の一つとして、人事部のほとんどの機能をアウトソーシングしてしまった企業も増えてきています。

 意思に重要なのはコーチだとも言っています。マラソンの高橋尚子選手は積水化学に6年所属していました。その6年で6回優勝しています。その時の彼女には優秀なコーチがいました。ただ、今はコーチがいなくなって苦労しています。オリンピック選手でさえ、コーチで変わってしまう。ラインの中で上司や先輩が的確なコーチをし、本人も研鑽をして、成長し合うことが企業の成長につながるのだと思います。

 では、従業員の意思、上司のコーチ能力、リーダー育成をやればいいのでしょうか。それだけではなく、新しい事業を作り出す人材が企業には必要です。係長、課長、部長、事業部長の階段を上がって行くほど、TRIZ用語でいう「心理的惰性」が働き、創造性はなくなっていくようです。従業員本人の学習と研鑽、上司や先輩の的確なコーチ、新事業を創造できる尖がった人材の許容と輩出の風土としくみづくりの3者が噛み合うことを考えていきましょう。


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2008年04月08日

「カーリング型」新入社員ではいけないのか

 日本のほとんどの職場で、新入社員が入ってきて、彼らをどう育てようか悩んでいる人も多いと思います。社会経済生産性本部が、毎年、新入社員の傾向を把握してネーミングしています。2008年度のタイプが、「カーリング型」だそうです。カーリング競技のように、指導者が新入社員の進むべき道を手厚く段取りしてやる必要がある人材タイプだそうです。

 では、今年の新入社員だけがそうなのでしょうか。私の35年間の企業での人材育成経験を大きなトレンドで眺めてみると、おおまかには、どの時代も新入社員という最初の1〜2年間ぐらいは、50歩100歩だと思っています。明らかに違ったのは、35年ぐらい前のオイルショック前後とバブル崩壊後の就職氷河期の学生には、ハングリー精神みたいなものがあったようです。でも、すぐに、入社した企業の社風に染まってしまったのではないでしょうか。

 ずっと、親や学校の過保護の下で育ち、自分の意思でものごとを決断し、実行した人は一握りの人たちではないでしょうか。それができる新入社員は、入社後の適正評価結果で判断すると10%にも満たないのが現実だと思います。成長し続けている企業では、あるサイクルで、組織変更したり、「イノベーション・・・」のような企業変革活動を実施したり、経営管理手法を導入したりして、社員に危機感を煽り、刺激し続けています。新入社員に対しても、コーチと上司が方向付けを行い、若いうちに大きな気づきを与えることが必要なわけです。鉄は熱いうちに打てです。

 今も昔もビジネス社会は競争社会です。自分の思い通りにならないことの方がむしろ多いと思います。学校であれ、会社であれ、世の中には公平なルールに基づいて行われるべき競争があり、勝ち負けがはっきりするのが現実なのです。「気づき」の能力も、環境によって磨かれていくわけです。常に鍛えられる場所に身を置いていなければ、個人の能力は磨かれないのです。20数年間の思考訓練のやりかたとして、新入社員と先輩コーチおよび上司との交換ノートで鍛えることをお薦めします。クラシックな方法ですが、言葉だけのコミュニケーションはすぐ抜けてしまいがちですが、いつまでも残り、書くことで気づきや思考回路が全開するはずです。これぞ、山本五十六の「やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ」です。新入社員だけでなく、先輩や上司の人たちにも気づきを与え、相乗効果を与えるはずです。


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2008年04月07日

やはり、ゴーンマジックはなかった

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、2008年度から始まる次期中期経営計画からコミットメント(必達目標)経営を修正する考えを明らかにしました。3カ年の中計期間を5年に延ばし、最終年度の世界販売目標を対象から外す方針のようです。 日産を驚異的な再建に導いたカルロス・ゴーン社長のコミットメント経営にとっては 初の未達となるわけです。373万台を目指していた世界販売は、日米の不振により 350万台を割り込む水準となるようです。 コーンさんは、どう責任を取ろうとしているのでしょうか。

 コミットメント経営の良し悪しも見えてきたのではないでしょうか。谷から山への上り坂の条件下では、威力を発揮してきたと思いますが、さらに高い山を目指すには、ブレークスルーが必要となります。バリューアップが未達となっても、日産の業績は世界の主要プレーヤーのなかで高いレベルにあります。 06年度の営業利益率は、トヨタに次ぐ世界2番手の儲け頭であるホンダと同水準です。 経営的に少し余裕のあるこの辺で、新しい日本流の経営手法を確立するチャンスかもしれません。

 私もコミットメント経営を体験してきたこともありますが、数回高い目標にチャレンジして、それを達成してしまうと、次の目標設定が難しくなります。おまけに成果主義の場合、クリアできない目標は避けて通る風潮が出てくるようです。そうしないと、年収ダウンや昇進もなくなってしまいます。そこが数値だけを追って失敗する点なのではないでしょうか。あとチーム力が弱まる点も見逃せません。チーム力を評価することも自動車産業のような成熟産業にとっては必要となります。

 ライバルのトヨタでは、フラット化した組織の弊害を是正するために、小ピラミッド組織を復活させています。いままでないがしろにされてきたミドルを復権させたわけです。これによりOJTやチーム力を強化していこうという趣旨のようです。一部のとんがった人の英知よりも集団の英知を重要視したわけです。これはこれで一理あると思います。日産は、世界のベンチマーキングとなるような、ゴーン流+日本流の新しい経営スタイルを確立させていただきたい。


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2008年04月04日

モディリアーニに鑑る抽象化思考力

 3月31は、関東地方が雨の降る真冬の寒さに見舞われました。桜は満開だというのに花冷えのする寒い一日でした。この寒さだと展覧会への人の出足も鈍るだろうと思い、家族と一緒に、新国立美術館の「モディリアーニ展」に出かけました。仮説通り、来館者は少なく、ゆったりと見学することができました。30代と40代にも2度、モディリアーニは鑑賞していましたが、50代では、視点がこうも違うものかと思いました。

 モディリアーニといえば、面長の埴輪風の肖像画が特徴の画家ですが、若いころは、ピカソと同じように写実的な絵画をたくさん描いていたようです。絵画のためのたくさんの素描によれば、基本をしっかり鍛えていたことがわかりました。そのうちに、アフリカ美術に興味を惹かれ影響されるようになってきたわけです。ピカソやマリーローランサンなどとの親交により、お互いの画風にも影響しあっていたような気がします。最終的、素朴な線で人間性まで表現してしまう画風になっていったようです。

 モディリアーニは、1906年ごろから1920年まで活躍した画家でした。イタリアからパリに出てきて、美術学校で学び、約14年間活躍して36歳という若さで他界してしまいました。生存中は貧乏で、何人かの画商に画材や生活費の援助を受けて、画を描き続けてきたようです。今回の展覧会に出品された作品をみると、キャンバスでなく、厚紙や新聞紙などに直接描いた絵画が多く、生活の苦しさを証明していました。

 使用した絵の具の種類は少なく、面の分割と線による特徴を捉えた人物像は、素朴で、人間味も鮮やかに描き出しています。面と線の抽象化により、人物の内面の深さをえぐり出そうとしている様がひしひしと伝わってきました。面と線を抽象化することによって、そこから見る人に想像力を発揮させようとしているように感じます。正に、思考法の基本スキルである抽象化思考力と共通していると考えられます。


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2008年04月03日

給料さえ高ければ何でもする会社でいいのか

 新年度がスタートした4月1日、多くの企業で入社式が行われました。景気の先行きに懸念が強まる中、顧客のニーズに応えていこうと各社トップから「原点回帰」を打ち出す訓示が相次いだようです。中でも、三井物産の槍田松瑩社長は「利益があがればどんな仕事でもいいのか。給料さえ高ければ何でもする会社でいいのか。イエスと答えた方には入社を考え直すことをお勧めする」と迫ったそうです。

 思い起こせば私も35年前、三井物産の槍田社長が言われたことと同様なことを聴きました。ソニー本社講堂での盛田昭夫元会長の祝辞でありました。いまでも頭の片隅に鮮明に残っています。歯に衣きせぬリーダーの言葉は、新入社員の心の琴線を刺激したものでした。「本日入社されたみなさんおめでとうございます。みなさんの中で,この会社が自分に合っていないと思った方は、すぐ辞めていただきたい。それがみなさんと会社の両者にとって幸せだと考えるからです。“試傭期間”の意味はそういう意味です。」

 グローバル化の急激な進展に伴い、中国、ベトナム、インドなどへのマーケットの拡大に合わせて、現地人材の確保に奔走しているようです。例えば、中国の精華大学で先端研究を行っている教授の研究室の学生を確保しようと、欧米の企業と人材獲得競争をしています。日本の有名企業が教授の研究室に寄付講座を設けたりしているようです。日本企業の責任者が有能な学生を抱える教授に、なぜ日本企業に入社してくれないのかを尋ねたそうです。その理由は、マイクロソフトやグーグルは、日本企業の数倍の年収をインセンティブとしていたということのようでした。

 グローバル化ということは、価値観の多様性を認めるということであり、年収が高いということだけでは解決できない問題だと思います。世界を知り尽くした、三井物産の槍田松瑩社長やソニーの盛田昭夫元会長の言葉が解決の方向性を示しているのではないでしょうか。企業の存在意義(ドメイン)や個人の価値観とマッチングして初めて、高い成果を生まれるはずです。目先の高い給料だけでは、一部のテーマを終了した時点でモチベーションを失います。その後は、転職の繰り返しになると思われます。人材の数合わせだけでは企業は継続していかない。


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2008年04月02日

暫定税率廃止で、なぜガソリン価格を下げないのか

 特に贔屓にする政党はないので、このブログでは、中立に徹して、極力政治問題は避けてきました。しかし、あきらかなミスを放って置けませんので敢えて筆をとります。3月31日で暫定税率の期限切れに伴い、ガソリン価格約25円/リットル、軽油価格約17円/リットルの減税されることになりました。この減税の経済効果は、1家庭、月当たり3〜4万円に相当し、企業の輸送費用、材料価格を押し下げる経済効果は膨大なものになります。

 よく理解できないのは、なぜ、ガソリンスタンドが数日間値下げしないかであります。結論から先に言います。損得計算すれば、よほど特殊な理由がないかぎり、ガソリン価格約25円/リットルで販売したほうが、経営的に利益が大きいということが言えるはずなのです。高くて売れないガソリンを在庫して、人件費とその他の経費を約1週間ムダにして待つよりも、4月1日から、25円/リットル値下げして販売したほうが在庫回転率が向上し、高い仕入れのガソリンも約3〜4日で売り切れ、機会損失を最小限に小さくできるのです。試しに2週間ぐらい、値下げするケースと値下げしないケースで損得計算してみてください。すぐ理解できるはずです。

 暫定税率廃止に伴い、2兆6000億円もの財政に穴を空けるということをネガティブキャンペーンしています。しかし、これも損得計算すれば、全然問題ないことはすぐ理解できるはずです。なぜなら、国土交通省の天下り役人のいる団体への随意契約の配布金が約12兆円/年存在する点です。この中で半数は即廃止しても支障なさそうです。最悪の場合でも、予算の組み換えで約20%の予算の組みなおしだけでもカバーしきれてしまうようです。このほかの特定財源でもいくら無駄があるか分かりません。おそらく、1年間議論すれば、国民年金や75歳以上の医療費など捻出してもおつりが出るかもしれません。

 これらを判断するとき、目先のことばかりに目を奪われるとネガティブシンキングに陥りやすく、何も解決しないのではないでしょうか。事象を客観的に理解し、損得計算(経済性工学)したり、問題や課題の全体像から俯瞰するフレームワーク思考をしてみることを薦めます。問題解決策そのものや解決の糸口を示してくれるはずです。もはや、国や政治に期待するのではなく、このようなことも自己防衛の時代なのかもしれません。仕事頭(≒地頭力)として定義してきました「抽象化思考力」、「仮説思考力」、「フレームワーク思考力」、「損得計算」で思考武装しましょう。


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2008年03月28日

JMAM経営革新提言の意味するものは何か

 JMA2008年経営革新提言発表会が、3月21日に品川コンファレンスセンターにて開催されました。2008年のの提言コンセプトは、、次のようなものでした。「競争と共生による力強さと創造 〜『個』と『集団』のダイナミズム」を実現するために、マネジメントにおける、「効率軸」から「目的軸」へ大きく舵をきる。

 提言内容のポイントは、次のようになっています。
1)経営者は、「わが社で一番大事なこと」をイメージの湧く短い言葉に凝縮し、全社員への共有を図り、不退転であることを行動で示す
2)潜在能力を発揮させることができる上司を増やすとともに、「育てる」よりも、日常的に「自ら育つ」環境をつくりあげる
3)「競争と共生による力強さと創造」を可能にする組織づくり
4)潜在能力を引き出す目標を創出する

 ところで、2007年の提言コンセプトは、、こうでした。企業が人事分野の最大課題と認識するミドルマネジメントの再強化が必須となっている。 この問題はミドルマネジメントだけの問題ではなく、経営そのものの問題 として捉ええられる。当面の問題ではなく、将来を決定づける長期的な経営課題である。 ミドルマネジメントが機能不全を起こした原因を明らかにし、新しい時代のミドル マネジメント像を描きたい。

 企業の存在意義を考え直すと、短期的数値目標が企業の目的ではないことがわかる。成果主義の蔓延により、挑戦というリスクを避ける傾向にあるようです。出来ることだけを目標とし、チームが皆ライバルというような錯覚さえ与えてしまう可能性も多い。こんな中で、企業の存在意義から目的を考えれば、社員個人の強みが生かされ、その相乗効果として企業の強みに変われるはずです。まずやってみさせることが潜在能力を発揮させる近道だと思います。 ここでもミドルマネジメントの意識変革が求められます。


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